楽曲について
セツナトリップとは
「セツナトリップ」は2012年5月3日にLast Note.によってニコニコ動画上に投稿された楽曲です。
歌唱しているのはVOCALOID・GUMI。
伸びやかな歌声からは確かな感情を感じさせ、まるで人間が歌っているかのようです。
Last Note.は動画の投稿コメントに「逃避ほど気持ちのいいことはない」というメッセージを添えています。
その言葉通り、疾走感溢れる楽曲が紡ぐのは現実から逃れようとする一人の少女の物語です。
PVにも注目
冒頭では眠りについた主人公の少女がベッドの上で涙を流している様子が描かれています。
楽曲の舞台となるのは現実に打ちのめされた少女の見る夢の世界。
少女はこの世界で何を見つけ、どういった結末を迎えるのでしょうか。
主人公の少女の心の変化にも注目しながら、曲を紐解いていきましょう。
夢の世界
曲のはじまり
1、2、準備おっけー? 3、4で蹴っ飛ばして
全部さ、フイにしちゃったっていいじゃん?
どうせ何が変わるわけじゃあるまいし 邁進! 発射オーライ、未来!
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
勢いのある元気な歌い出しから曲は始まります。
主人公の少女は全てが駄目にしても良いと言いながら、未来に向かって突き進んでいるようです。
勢いよく進む様子は前向きにも見えますが、どこか自棄になっている様子も感じられます。
何も変わりはしない、といった歌詞からその心が感じられるでしょう。
夢に没頭してゆく
Yeah!ステップあやふや どうして?ルルリララ 迷っていたってさ、しょーがないじゃん?
やめて あえて 攻めて 確かめて 酩酊まるで足りないや
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
楽しい夢の中に居るはずなのに、ふと現実が頭をよぎります。
成功に満ちた輝かしい人生とはほど遠い、不確かで困難な道行き。
進む足取りはおぼつかず、思うようにいきません。
なぜなのか、と理由を求めて途方に暮れる主人公ですが、ここは夢。迷っていても仕方はありません。
現実を思い出してしまうなんて、まだまだ夢に酔い切れていない証拠です。
もっとに夢の世界に没頭してしまおう。
主人公は考えることをやめ、ひたすら夢の世界を進んでいきます。
弾け出すフレーズ解き放って
ほらほら楽しいことしたもん勝ち!
出典: セツナトリップ/作詞:Last Note. 作曲:Last Note.
夢の世界で自分を縛るものはありません。楽しまなくては損です。
そう思った主人公は心の奥から溢れ出す本当の思いを解放します。
そうしてやりたいこと、楽しいと思えることを目一杯堪能しようとするのです。