「アンビリーバーズ」

米津玄師のシングル「アンビリーバーズ」の歌詞に迫る!音楽ライブ情報ありの画像

2015年9月2日、米津玄師の3rdシングル「アンビリーバーズ」がリリースされました。米津はこの曲で、ギターを使わずにピアノやシンセなどの打ち込みを中心に作り上げる、などの制約を自らに課し、今までの自分の殻を打ち破ろうとした野心作のようです。

アンビリーバーズとは?

一般的には不信心者など宗教的に信仰を持たない者を意味しますが、ここで米津によって使われている「アンビリーバーズ」宗教的な意味とは少し違うようです。

少なくとも言葉が本来持つネガティブなイメージとして「アンビリーバーズ」を使ってはいません。一度MVをご覧ください。

MVを見てみよう

米津が作画した狼を実写化して、登場させています。道路の上でもがき苦しむ狼の姿を自分に投影しているのでしょう。その狼が爪から光を出しているのが印象的です。

最後には狼は消えて無くなるのですが、これは何を意味しているのでしょうか?「アンビリーバーズ」とは?そして米津の言いたいことは最終的に何なのか?その辺を、次に歌詞を見ながら検証してみたいと思います。

「アンビリーバーズ」の歌詞の詳細に迫る

米津玄師のシングル「アンビリーバーズ」の歌詞に迫る!音楽ライブ情報ありの画像

それではいよいよ「アンビリーバーズ」の歌詞の世界にあなたを誘ってみようと思います。まず最初から見ていきましょう。

歌い出し

ヘッドライトに押し出されて 僕らは歩いたハイウェイの
上を
この道の先を祈っていた シャングリラを夢見ていた

出典: http://j-lyric.net/artist/a0579b7/l0376c4.html

おっと!車を降りて、いきなりハイウェイの上を歩いています。MVを見る限り、自分が狼になっているようです。流石に危なくてしようがない感じがしますが…。

ヘッドライトは宗教で言う信仰の光みたいな感じでしょうか。その光に導かれてハイウェイの上を歩くというのですから、とても尋常な精神状態とは思えません。さすがにハイウェイを歩くのは危ないですからね。

シャングリラというのは極楽といった意味です。

誰がどんなに疑おうと 僕は愛してるよ君の全てを
もしも神様がいたのならば 僕と同じことを言うだろう

出典: http://j-lyric.net/artist/a0579b7/l0376c4.html

細かいですが、”神様がいたのならば”と過去形の仮定を置いています。これはそもそも最初から神様を信じていないととれます。まだ、「神様がいるのなら」と、現在形であれば、いる可能性を疑っていても多少は信じている感じになります。真相はわかりませんが、こういうところからも神様を信じていないというアンビリーバーズの意味そのものの考えが読み取れます。

ここまで見るとやっぱり宗教的な歌なのかなって思うかもしれませんが、続きを見てみましょう。

困難を振り払って

何されたって 言われたっていい
傷ついても平気でいられるんだ
だから手を取って 僕らと行こうぜ
ここではない遠くの方へ

出典: http://j-lyric.net/artist/a0579b7/l0376c4.html

明らかに周りから避難されているような困難な状況にあるようです。そうやってみると狼に自らを投影する意味がわかってきます。自分自身が狼の子のように周りに蔑まれ、もがき苦しんでいる現在を、切り抜けて、ここではない楽園に行くんだという強い意志が見えてきます。

サビ