RADWIMPS「バイマイサイ」
「バイマイサイ」は、RADWIMPSのメジャー5枚目、通算8枚目のシングル「セツナレンサ」の収録曲です。
2006年に発表された「バイマイサイ」は、まだ洋楽の影響を色濃く残す頃のRADWIMPSの音楽を楽しむことができます。
「バイマイサイ」は「by my side」をカタカナ表記にしたものです。「EDP」を「イーディーピー」と表記している曲や、英語で「9月」を表す「september」を「セプテンバーさん」と名前のように呼ぶものもあり、RADWIMPSの初期の楽曲では英語をカタカナで表記する傾向があります。
「バイマイサイ」=「私のそばに」
タイトルである「バイマイサイ」は、直訳すると「私のそばに」という意味になります。
「バイマイサイ」はほぼ全部の歌詞が英語ですが、私のそばにいて欲しい人への痛いほどまっすぐなラブソングに仕上がっています。
サビで繰り返し「私のそばに」と訴える野田洋次郎の歌声は切なくて涙を誘います。ですが、この恋は報われず、願いは叶いません。
「バイマイサイ」の歌詞考察&和訳
愛についてストレートに歌った歌詞
‘Love’is the word I really need
because all the other word
means nothing to me
出典: バイ・マイ・サイ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
この歌詞は「愛」についてストレートに伝えた歌詞になっています。
日本語に訳すると、「”愛”は僕が本当に必要としている言葉なんだ。だって他の言葉は僕にとっては何の意味もないんだから」という意味になります。
大切な人がいてもいなくても、全ては「愛」に集約されていくことを野田洋次郎は感覚で知っているのでしょう。
他の言葉は何の意味もない、と言い切れるところが純粋で刺さる歌詞ですね。
くすぐったいほどまっすぐな君への気持ち
Now,just now I know that I'm happy
because you're here with me
出典: バイ・マイ・サイ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
「たった今、君が僕と一緒にいてくれるから、僕は幸せなんだってわかった」という歌詞です。
「Now,just now」と繰り返している所に、君との瞬間を大切にしている僕の心が現れています。
幸せというものは空から降ってくるように、あるいは花が咲くように実感できるものです。
ずっと続くものではなく、突然に感じられることを、幸せを感じたことのある人は知っているでしょう。
「バイマイサイ」の歌詞にもそんな幸せがリアルに描かれており、君のことを大切に想う気持ちが伝わってきます。
失ってしまった君を忘れたくない僕
I hate myself when my brain tells me that I'm lying everything we went through was just a waste of a time
出典: バイ・マイ・サイ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
「僕は今まで君と過ごした時間の全てがムダだったなんて思い描く時、ひどい自己嫌悪に陥るんだ」という歌詞です。
大切に想っていた、幸せを教えてくれた君がいなくなったことを、僕は忘れたくないのです。
けれど、そこには痛みが伴うからこそ、自分自身の「brain(頭)」が全ては無駄だったんだと言い聞かせてくるのです。
それでも、そんな自分を認めたくない、という葛藤が「バイマイサイ」の歌詞には描かれています。
失恋した時に味わう苦痛をリアルに表現しており、過去の恋に重ねて聴くと胸が苦しくなるのではないでしょうか。
ただ一つの願いを呟き続けるサビ
By my side, by my side, by my side, stay by my side, by my side
出典: バイ・マイ・サイ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
「僕のそばに」というただ一つの願いだけを繰り返し、繰り返し切なく歌うサビが耳に残ります。
「バイマイサイ」という言葉は、繰り返すことでまるで祈りのように心にしみていきます。
本当に好きな人に望むことなんて、この一つ以外にないのかもしれません。
これだけ純度の高い愛を歌った歌詞も珍しいのではないでしょうか。