小柳ゆき「be alive」

すれ違っていく恋心を描いた珠玉のバラード

お互い好きで付き合っているはずなのに、すれ違いが生まれてしまう…。

そんな悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

今回解説していくのは小柳ゆきの珠玉のバラードナンバー「be alive」

歌詞で描かれているのは、男女の恋愛の物語です。

付き合ってはいるものの、すれ違ってしまった2人。

そのもどかしさと元の関係に戻りたいという願いを歌っています。

今、恋人や大切にしたい人がいる方へ。

永遠の愛は当たり前に訪れるものではなく、2人で生み出していくものなのだと教えてくれる楽曲です。

小柳ゆきの歌唱力を堪能できる1曲

小柳ゆき【be alive】歌詞の意味を解説!2人の関係はどう変わった?見えない答えに近づくためにはの画像

「be alive」は小柳ゆきが5枚目のシングルとして2000年にリリースしました。

オリコンチャート1位や日本有線大賞でグランプリも受賞した、小柳ゆきの代表曲の1つです。

世代も性別も超えて、今も多くの人々に愛されています。

リズムトラックでは打ち込みを導入しながらも、ピアノを基調とした温かなサウンドアレンジ。

そして全身に染み渡る小柳ゆきのソウルフルな歌唱は圧巻です。

自らに言い聞かせるように言葉を噛み締めながら歌う声は、強い訴求力をもって心に刺さります。

今でもライブや音楽番組で披露されることが多いこの曲。

2000年のリリース当時、小柳ゆきは高校を卒業したばかりの18歳でした。

年を重ねたことで声の深みや表現力が増し、さらなる存在感を放っています。

小柳ゆきの歌唱力を堪能できる1曲です。

「be alive」の歌詞を解説!

「be alive」の登場人物は2人。

主人公と主人公の恋人である“君”です。

主人公の感情が、繊細に描かれていきます。

少しずつすれ違っていった

出会った頃と 同じ季節(とき)が来て
やっと2人で 歩き出したの
ずっとそれから 夢をみてたから
幸せすぎて 気づけなかった
お互いの夢 叶うように願うけれど
すれ違うごとに 見えなくなる

出典: be alive/作詞:小柳ゆき.樋口侑 作曲:原一博

思い出しているのは、付き合い始めた当時のこと。

2人は出会ってからすぐに付き合い始めたわけではありませんでした。

1年以上の長い時間をかけて、ゆっくりとお互いを好きになっていったのです。

それからの毎日は主人公にとって、幸せ以外の何ものでもありませんでした。

ただ君にとっては、恋愛と同じように夢を追い掛けていくことも大切で。

主人公にとっては、夢はあるものの今は君との恋愛の方が大切で。

そうした価値観のズレが、2人の間に少しずつすれ違いを生んでいくのでした。

お互いの価値観を知ることの大切さ

「恋は盲目」という言葉がありますが、主人公もそんな状態にあったのかもしれません。

恋人を一途に思える気持ちは素敵なことではありますが、ときに周りが見えなくなることがあります。

君の悪い部分や、微妙な価値観の違いも気にならなくなって。

受け入れようとすることは大切ですが、気にしないということとは違うのでしょう。

付き合っているからこそ、お互いのことを知ろうとしていれば、すれ違いは起きなかったのかもしれません。

君への愛はまだ生きている

君の声を 求めすぎて
どれほどの時を 数えたのでしょう
泣きつづけてた夜にくれた君の言葉
信じていたい Still I'm lovin' you

出典: be alive/作詞:小柳ゆき.樋口侑 作曲:原一博

付き合い始める前、主人公は君に恋い焦がれていました。

いつも君のことばかりを考えていて、些細な一言が大切な宝物になって。

ずっと側にいてくれることを願っていました。

思いを伝えられない自分が不甲斐なくて泣いてしまったこともあったようです。

君も主人公からの好意に気付いていたのでしょう。

君の方から告白をしてくれました。

最後の英語のフレーズを和訳すると“今も君のことを愛している”

そしてこの楽曲のタイトルである「be alive」の意味は“生きている”

今、2人の間には距離が生まれています。

しかし「好き」という思いは今も脈を打ち、生き続けているのです。

好きだからこそ、余計に今の状況が辛いのでしょう。

この距離が埋まりますようにと、主人公は願いを捧げます。

愛がいつか2人を引き合わせる