人気ドラマの主題歌として
【So What】は2008年にリリースされたP!nk5作目のアルバム『ファンハウス』からのシングルカットです。
リリースから11年後。
「私、失敗しないので」の名台詞で有名なドラマ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」の主題歌に起用されました。
主人公は、叩き上げのスキルだけで医療界を突き進むフリーランスの女性外科医。
リリースから11年経ても、パワフルさが色褪せない本曲は、ドラマのイメージにピッタリ、納得の起用です。
ぶっ飛んだ演出のMV
P!nk本人が出演するMVは、大木をチェーンソーで倒したり、髪の毛が燃え上がったりと、迫力満点の演出。
我が道を突っ走る女性の姿が、これでもかというぐらい描かれています。
歌は旦那がいなくなったくだりからスタートするのですが、実はこのMVには実生活での元夫がカメオ出演しているのです。
別れた夫を自身のMVに登場させるなんて...。
歌の主人公である強気な女性は、P!nkそのものです。
それでは彼女の主張を、順に追っていきましょう。
不穏な空気でスタート
まずはタイトルに注目
歌詞解説に入る前に、まずはタイトル【So What】に触れておきましょう。
直訳すれば「だから何?」。
実はこの言葉、ネイティブの人は色々な使い分けをしているのです。
例えば相手から嫌な指摘や質問を受けた時などに"だからどうした"と開き直った返事をする場合。
または友達が落ち込んでいるのを知って"そんなこと構わないじゃない"と元気づけたり、"それで?"と無関心さを表したり。
さて、この歌に当てはまるのは、どのSo Whatでしょうか。
旦那が失踪??
I guess I just lost my husband, I don’t know where he went
So I’m gonna drink my money, I’m not gonna pay his rent (Nope!)
I got a brand new attitude and I’m gonna wear it tonight
I wanna get in trouble, I wanna start a fight
出典: So What/作詞:PinkMax MartinShellback 作曲:PinkMax MartinShellback
どうやら旦那がどこかに消えちゃったみたい 何処へ消えたなんかは知らないわ
だから自分のお金は酒代に使っちゃう、あいつの家賃なんて払ってやらない(ヤダね!)
私は新しい生き様を見つけたのよ、今夜はそれを身にまとうわ
トラブルに出くわしたいのよ、無性にケンカしたい気分よ
出典: So What/作詞:PinkMax MartinShellback 作曲:PinkMax MartinShellback
まず注目は1行目、文頭"I guess"で始まっています。
guessは推測で、そうであろうと思われるときに使う動詞です。
ということは、旦那がいなくなってしまったのは、"たぶん"ということなのでしょうか。
だとすると、それは表現として少し変ですね。
それでもあえてこの違和感がある言い方をしたとすると、2通りの見方があると思います。
ひとつは、この旦那には失踪癖があるという見方です。
突然いなくなっては、いつのまにかふらっと戻ってくるの繰り返し。
そう、まるでフーテンの寅さんのようなタイプなのです。
主人公の女性は、いつもそんな旦那に振り回されっばなしだったのでしょう。
その為、本当にいなくなったのかもわからない、何処に行ったのかもわからない、という心境からguessとなった。
もうひとつの見方は、旦那がいなくなったことを受け止めきれていない可能性があります。
別れを認めたくないので、断定するような表現は避けたかった。
なのでI guessとすることで、悲しみを和らげようとしたとも考えられます。
我が道を突き進む
どうやら家賃も彼女持ち、典型的なひも亭主だったようです。
それでも構わないと、自分はやりたいことを後回しにして、旦那に尽くしてきたのでしょう。
しかし、とうとう彼女にも限界がきてしまったようです。
brand new=全く新しい生き方を見つけたと豪語しています。
生まれ変わった自分になって、今夜は夜遊びに繰り出すようですね。
それなのに、自らトラブルに巻き込まれようとしています。
誰かと喧嘩をすることで、イライラを解消できると思っているのでしょうか。
かなり危険です。
でも怒りと悲しみの塊である今の彼女を、誰も止めることはできません。
果たして彼女の心境は?続きに暴露されています。