活動を再開したLAMP IN TERREN!休止期間がメンバーにもたらしたものは
2018年8月19日、日比谷野外音楽堂でのワンマンライブにて、約4ヵ月ぶりに活動を再開させたLAMP IN TERREN。
この活動休止はボーカル、松本の声帯ポリープ切除手術に伴うもの。
活動休止前もメンバーは「これはもっと高く羽ばたくための助走だ」とでも言うかのように、休止に対するネガティブな感情を一切覗かせていないのが印象的でした。
そのとき受けた印象にやはり間違いはなく、本来停滞を意味する活動休止もメンバーそれぞれにとって有意義な時間となったようです。
音楽と深く向き合うことが出来た楽器隊
まず楽器隊はボーカル不在ということで、ライブや作品を出すことは当然出来ません。
しかしそれは返って彼らに音楽と深く向き合う時間をもたらしたといいます。
前へ前へと進み続けている状態だと見落としてしまうものも、立ち止まれば見えたりするもの。
これはそのことを如実に表していますね。
復活した彼らからは、より自分たちのサウンドが明確になった印象をきっと受けるのではないでしょうか。
音楽に対しての気持ちがより強固になった松本
そして一番気になるのは、手術を受けた当事者である松本自身です。
声帯の手術というと、「声が変わってしまうのではないか」という不安が付き物。
そういった様子を見せていなくても、彼にだってきっと不安はあったのではないでしょうか。
そして何より、手術してしばらくは歌えないわけです。
歌えないというのは、ボーカリストとしては翼をもがれた鳥のようなもの。
その期間の苦しみというのは第三者には推し量れないものがあります。
しかしこの歌えないということが松本に気付かせたことは、この期間で得た大きなもの。
歌いたいと言う気持ちが日に日に強くなっていく自分に、松本は「自分にはこれしかないんだ」と感じたそうです。
このことが何を表すのかというと、音楽に対して腹をくくる気持ちがより強固になったということ。
そんな彼の歌は、活動休止前よりきっと力強くなっているはずです。
4thアルバム「The Naked Blues」より「BABY STEP」を紹介
そして今回紹介するのは、2018年12月5日にリリースされた4枚目のフルアルバム「The Naked Blues」に収録されている「BABY STEP」。
小さな一歩を表すタイトルは、まさに復帰して新たに歩き出そうとしている彼らを表しているかのようですね。
楽曲に込められたテーマは「心の壁」。
11月28日にはMVも公開されましたが、この映像にもディレクションを担当した半田淳也監督の思い描いた「心の壁」が表現されています。
シンプルな楽曲ほど誤魔化しが効かないものです。
ここまで捻りのないバラードをリード曲に出来るというのは、生まれ変わった彼らの自信の表れではないでしょうか。
捻りのないストレートなサウンドだからこそ、松本の歌の力強さがひしひしと伝わってきますね。
心の壁は曇りガラスのよう…見えそうで見えない向こう側
心の壁を乗り越えてわかり合う瞬間
様々な色を見せながら、ときとして涙を流しているかのように雫を滴らせる心の壁。
そんな心の壁が徐々に開けていく様を表すかのように、メンバー全員のコーラスが彩るクライマックスではそれぞれの姿が露わになっていきます。
最後にはガードレールを乗り越え、メンバーと合流した松本。
これは心の壁を乗り越えて、仲間とわかり合えた瞬間を表しているかのよう。
これが「BABY STEP」が表すものだとすれば、それは小さいようでいて、大きな一歩なのではないでしょうか。
歌詞の内容もいよいよ気になってくるところです。
この次からその内容を解釈していきましょう!
大人にはなったけど、そんなに立派なもんじゃなかった
幼いままで 大人になって
胸も張れず 意味を探す日々
何をやるにも心は足りないと言う
もっと素晴らしいはずだと言う
出典: BABY STEP/作詞:Dai Matsumoto 作曲:Dai Matsumoto