デビューアルバム「CARRY LOOSE」収録曲

「CARRY LOOSE」は同じ名前のアルバムの収録曲です。

女性4人組ユニット・CARRY LOOSEのデビューアルバムとなりました。

グループ名も「CARRY LOOSE」でアルバム名も「CARRY LOOSE」、そして曲名も「CARRY LOOSE」…。

少しややこしいですね。

しかしながら、自らのグループ名をアルバム名と曲名にするのは並々ならぬ理由があるからでしょう。

アルバム内では2曲目で入っており、リード曲という立ち位置です。

メロディもポップで明るい雰囲気。

「カッコよくてエモい」というグループの方針を表しているように感じられます。

その反面歌詞はどこかふわっとした抽象的な言葉で、意味を考えさせられる文章といえるでしょう。

「CARRY LOOSE」は一体何をテーマにしているのでしょうか。

歌詞の意味を考えてみましょう。

答えを探し続けて

「CARRY LOOSE」の主人公は、何か探し物をしているようです。

何を探しているのでしょうか。

加えて何が見つからないのかも気になります。

あまり具体的ではない、かつどこかアンニュイな雰囲気の言葉は若い女の子らしさを感じさせますね。

見つからない答え

見つけられなくて
答え探したフリ

そんな自分のこと
隠してたのかな

出典: CARRY LOOSE/作詞:JxSxK 作曲:井口イチロウ

探し物は「答え」でした。

何の答えなのかまでは歌詞に出てきません。

聴いている人の想像にお任せのようです。

求めているその「答え」は、探しているというだけあってなかなか見つかるものではない様子。

全然見つからないばかりか、挙句の果てには「探したフリ」までしてしまったようです。

あまりにも見つからなくて、見つけることを放棄してしまったのでしょう。

しかし放棄しっぱなしにすることもできず、探しているフリをしてしまっていました。

「フリ」をしていたのは、決して周りの人々に咎められないようにするためではありません。

歌詞を見る限り、自分で自分を騙すためだったのではないでしょうか。

答えを探さなければという思いと、どうせ見つからないから諦めたという思い。

放棄したことを自分で認めたくなくて、「探したフリ」をしたのでしょう。

それでも放棄していることは自分でも分かっているから、「フリ」をする自分ごと隠してしまったのです。

いつしか探していないのに探している「つもり」だったのかもしれません。

要するに「自分で自分を騙していた」のですね。

ここにきて、やっとその事実に気が付きました。

答えに辿り着くには

届かないです
動かなくちゃ

悠長にやってらんないね
行かなきゃ

出典: CARRY LOOSE/作詞:JxSxK 作曲:井口イチロウ

探しているつもりでも実際に探していないのであれば、それは行動していないことになってしまいます。

行動しなければ、何も得られないのですから。

自分の足で歩かないと、遠いところにあるものを取れないのと同じです。

本当に「答え」を求めているのなら、動かなくてはなりません。

タイムリミットでもあるのか「のんびりしていられない」といいます。

果たしてどこに行くのでしょうか。

これは特定の場所が頭にあるようにも、漠然と「答えを探しに行く」という意味にも考えられます。

行動しなければならないと分かっているのなら、何故探すことを放棄したのかと感じる人もいるかもしれません。

しかしながら「動く」「行く」のような「行動を起こす」ということは多大なエネルギーが必要です。

主人公は行動することが億劫だったか、もしくは答えを見つけることに恐怖を感じていたのでしょう。

溢れる感情を受け止めて

さぁ止まらない感情を でも carry loose carry loose そうさ
愛憎の入り混じる 私の思い ハロー 君が受け止めてくれたら
さぁ とめどない欲望を でも carry loose carry loose そうさ
今だから言えること いっぱいあるかな ハローハローハローで行かなきゃ

出典: CARRY LOOSE/作詞:JxSxK 作曲:井口イチロウ

「答え」に対するものなのか、行動している時に胸に浮かぶものなのか。

愛情と憎しみが混ざった感情がとめどなく溢れてきています。

愛と憎しみは表裏一体とはよくいいますが、それらが答えとどんな関係にあるのでしょうか。

周囲と何かのトラブルや問題を抱えているのかもしれません。

たとえば友達や同じチームのメンバーとどこかぎくしゃくして、これからどうしていけば良いのかとか。

相手のことは好きだけど、憎んでいるところもあって…といった複雑な感情なのでしょう。

スポーツチームのように、同じ仲間でも実力で競い合うことがあればこのようなトラブルも多い筈です。

この例でいうなら、今後自分たちはどうするのかを決めることが「答え」となります。

その「答え」を定める上で感情や自分がどうしたいか、欲望などが入り混じっているのでしょう。

これを受け止めて欲しい相手がいるのです。

その一方で、悩んでいる今だからこそ直接言えることもあります。

相手にそれを伝えるために、「ハロー」な状態で話しかけに行くのです。

「ハローで行く」とはどういうことなのでしょうか。

もう少し歌詞を見て考えてみましょう。

行動したくて