歌詞には「フェニックス」つまり不死鳥が登場します。

決して自分たちの音楽も勢いも死なせない。

なにがあっても何度でも蘇って最高のパフォーマンスを観せ続けてやる。

そんな思いが伝わってきます。

この楽曲を発売する直前にあたる2014年、2015年。

EXILEだけでなく、LDHを巡って様々な動きがあった時期です。

彼らは輝かしい業績をたくさん残しましたが、一方で言葉には出来ないつらい思いもあったかもしれません。

そんなアンビバレントな思いを打ち破るような、そしてすべて振り切るような幾重もの思いが感じられます。

目指すは世界

見渡せば残像だけ 流れてく現実(リアル)
魂(いのち)さえ 純然と瞬(またた)く
こんな場所に生きる意味 見出(みいだ)す all for one
行きつく果てまで go all the way

傷を負う誰もが気付く
桁外(けたはず)れの願いも
共に抱けば強く輝く

出典: HIGHER GROUND feat.Dimitri Vegas&Like Mike/作詞:Dimitri Thivaios,Michael Thivaios,Willem van Hanegem,Ward van der Harst,CHRIS HOPE,SHIKATA,MARIA MARCUS,Masaya Wada,SHOK 作曲:Dimitri Thivaios,Michael Thivaios,Willem van Hanegem,Ward van der Harst,CHRIS HOPE,SHIKATA,MARIA MARCUS,Masaya Wada,SHOK

今となってみればこの楽曲が発売された2016年は彼らにとって大きな転機となる時期だったのかもしれません。

翌年の2017年には株式会社LDH JAPANとなり海外進出を開始しました。

となると、2016年は世界に羽ばたくための準備などに追われていたことが想像できます。

この期間、デビューからそれまでの記憶を思い起こすこともあったかもしれません。

そしてまたそこには、なにかをふりきらなければならない葛藤があったことも考えられます。

この部分の歌詞にも、大きな願いを秘めているような描写が見られますね。

いまのままでは終われない、終わらすつもりもない。

これから世界に羽ばたいていく自分たちを鼓舞する歌詞のようにも聴こえてきます。

痛みと優しさ

登っていくために必要なものとは

痛みを知るからこそ
優しくなれる
まだ見ぬ地へ行ける higher

目 見れば一目瞭然
輝く 琥珀のようだ
turn my music high high
このままfly high
kingとking ぶつかり合う
痛みよりも 愛が勝る
新世界 生き抜く王者
勝者は持つ この∞無限のFire

出典: HIGHER GROUND feat.Dimitri Vegas&Like Mike/作詞:Dimitri Thivaios,Michael Thivaios,Willem van Hanegem,Ward van der Harst,CHRIS HOPE,SHIKATA,MARIA MARCUS,Masaya Wada,SHOK 作曲:Dimitri Thivaios,Michael Thivaios,Willem van Hanegem,Ward van der Harst,CHRIS HOPE,SHIKATA,MARIA MARCUS,Masaya Wada,SHOK

「壁 破って〜」のパートを繰り返した後、このパートに入ります。

「痛み」とは一体なんでしょうか。

ここまでの歌詞で「歴史」を創るんだ、と歌ってきました。

「歴史」という規模だとなかなかピンと来ませんが、もっと身近なところで考えてみたいと思います。

例えば、次のステップに進むための受験や就職。

その先に待っている新しい世界に行くためには、頑張ることが必要です。

人によってはそれを「つらい」と感じるかもしれません。

でもそれを知るからこそ、頑張ったあとに得られるものがあるのだと思います。

痛みを知らない人は、平気で周りの人に痛みを与えてしまうかもしれません。

なぜなら、「痛い」というのがどれくらいつらいことなのか分からないからです。

しかし、それを知っていれば話は違います。

相手を思いやり、優しくすることができるのです。

そうやって周りのことをしっかり見る視線。

それが次のステップに行くためには必要だと歌っているのでしょう。

歌の主人公は次の世界でも「王者」となりたいのです。

そのためには、ひとりよがりの優しさではなく、相手を思いやることが必要なのでしょう。

壁を乗り越え、壊していく

抗争に歪むスカーフェイス
修羅場だらけの We dem boyz
想像を超えたストーリー
さながらWe makin'noise
映る誰かの眼にも
Fakeをリアルに Changing back
(Breaking bad)
けど痛みを知り胸に刻む理念を
Higher…

出典: HIGHER GROUND feat.Dimitri Vegas&Like Mike/作詞:Dimitri Thivaios,Michael Thivaios,Willem van Hanegem,Ward van der Harst,CHRIS HOPE,SHIKATA,MARIA MARCUS,Masaya Wada,SHOK 作曲:Dimitri Thivaios,Michael Thivaios,Willem van Hanegem,Ward van der Harst,CHRIS HOPE,SHIKATA,MARIA MARCUS,Masaya Wada,SHOK

物々しい言葉が続くこのパート。

実際の「抗争」としても捉えることができますが、ここでは「壁」として捉えてみたいと思います。

高みを目指す際、すべてがうまくいってスルッとその位置まで行けるということはないでしょう。

大なり小なり壁にぶち当たるはずです。

その壁も、他人から見たら壁に見えない場合もあるかもしれません。

それでも、本人がそれを壁だと感じていたら壁なのです。

そうなったとき、どうすればいいのか?

壁を乗り越える、もしくは壁もろともぶち壊すしかありません。

もしかしたら、そのときに新たに敵対する人も現れるでしょう。

高みに登りつめれば登りつめるほど、要らぬ敵意を向けられることもあるでしょう。

けれど主人公には「理念」があります。

これまでの道のりで勝ち得てきた理念。

それが最大の味方となって、主人公の背中を押してくれるのだと思います。

これは主人公が高みを目指すストーリーであり、歌っているEXILE TRIBE自身の軌跡でもあるのです。

なにか目指したいものがある人。

成し遂げたいことがある人。

いまも第一線で活躍しているEXILE TRIBEの背中を見ながらこの楽曲を聴いてみましょう。

目的の場所に行くためのヒントと勇気をもらえるはずです。

パフォーマンス込みで感じて欲しい楽曲

「HIGHER GROUND」のMV

EXILE TRIBEの楽曲はやはりパフォーマンスも含めて感じるのが1番だと思います。

公式チャンネルでフルMVが公開されているので、ぜひご覧ください。

パフォーマンスが加わることで、楽曲の力強さが一気に跳ね上がりますね。

動画を観ていると、彼らが唯一無二のアーティストであることが感じられるのではないでしょうか。

最後に

【HIGHER GROUND(EXILE TRIBE)】歌詞の意味を解釈!メンバーが込めた想いとは?の画像