誰一人邪魔はさせるか
初めて自分で選んだ道だ
臆病に甘やかしてた 過去を後悔したときに生まれた

一つの鍵
僕はそこに
まだ未来を見ている

出典: Key -bring it on, my Destiny-/作詞:片桐航 作曲:片桐航

他人が決めた道を進んでいる最中に失敗をすれば、他人を責めることができます。

しかし、敷かれた道に石ころがあっても取り除かず、踏んで転んでしまったとしたら、自分の責任です。

だったら初めから自分自身で、石ころのない道を選べばいいのです。

そうやって人は、進む道を自分で決めるようになっていきます。

道を決める時に、サイコロで出た目に従う人もいるかもしれませんね。

でも多くの場合、過去の経験と照らし合わせて最善の道を考えるでしょう。

「左に進んだとき、怪我をした。それは他人のせいだ。自分は悪くない」

過去の失敗を他人のせいにして、前に進む決断ができないのは臆病そのものです。

そんな自分を顧みて後悔し、これではいけないのだと思って自分で道を選ぶのが「成長」といえます。

自分の後悔や失敗に基づいて決めた道なのだから、他人が口出しする権利はないでしょう。

この曲のタイトルにある「Key」、つまり「鍵」。

誰もが生まれながらにして持っているものではありません。

過去の失敗から何かを学んだ瞬間に、鍵が生まれるのです。

その鍵を使って扉を開ければ、向こうに新しい未来があるのだと信じています。

誰かに歯向かうこともまた選択

胸に残る言葉、記憶も
傷が痛むあの日のことも
全てが自分を変える鍵だろう
見てろこれからと叫んだことも
数ある別れ 繋いでこの場所
選んだのだろう

出典: Key -bring it on, my Destiny-/作詞:片桐航 作曲:片桐航

イントロと同様のフレーズが挿入されています。

過去の経験が、自身を変える鍵となるのです。

悔しい経験をして「次こそは目に物見せてやる」と吠える。

吠えるか吠えないか、それも選択です。

吠えなければ波風は立たない、吠えれば誰かと敵対するかもしれません。

「僕」は吠えることを選びました。

これまでに大切なものをいくつも手放したのでしょう。その時感じた感情は「僕」にとっての鍵です。

今また、何かを失ったのかもしれません。

今もすぐさま「過去」に変わり、「僕」にとっての鍵になります。

その鍵を使ってドアを開け、叫ぶことを選んだのです。

かかってこい、運命!

誰にも変えることができない「運命」

本当にそうなのでしょうか?

ラク=幸せとは限らない

どちらへ行く二つの行方 中央に立った悪魔が
ニヤけながら一つを示す 僕はそれを振り払った

出典: Key -bring it on, my Destiny-/作詞:片桐航 作曲:片桐航

多くの場合、ニヤついた悪魔の言うことに従うとろくな結果を生みません

二股に別れた道であれば、よりラクができるのをアピールポイントにして勧めるでしょう。

「左のほうがゴールに近いよ」「舗装された道だよ」「給水所もあるよ」

でも「僕」は、悪魔の言葉には従いませんでした。

きっと分岐に立つのが天使だとしても、「僕」は従わなかったはずです。

自分で選ぶことに意味がある

この道を進んで行けば
あっちの景色はわからないけど
方角を委ねることが 意味のないこととようやく悟った

出典: Key -bring it on, my Destiny-/作詞:片桐航 作曲:片桐航

悪魔が勧めた左の道は、右からは見えません。

悪魔は「悪魔の皮を被った天使」で、左の道は本当にラクだったかもしれません。

もしそうだったとしても「僕」は、右を選んだことには後悔をしません

誰かに勧められるがままに道を選び、歩いても前進はできます。

しかし「僕」はそれを望んでいません。なぜなら、鍵の力を信じているからです。

運命さえも変えてみせる

選んできた言葉、道が
確かに今自分を作った
全てを繋いで生まれたkeyだろう
誰もが初めて描いてく道
望んだ明日を迎えに行こうか
Bring it on, my destiny

出典: Key -bring it on, my Destiny-/作詞:片桐航 作曲:片桐航

進んできた「右」の道にも失敗や後悔があるはずです。

誰かの言葉で心を動かされ、それが選択に影響したかもしれません。

自分が経験した過去の全てが、今の自分を形成しているのだと「僕」は言います。

ひとつひとつの経験で鍵が生まれ、鍵を使って進んだ道で新たな鍵が生まれる。

前半は、そんな連鎖を歌っています。

同じ失敗を何度も繰り返したとしても、生まれる鍵はその都度異なります。

常に新しい鍵を持ち、常に新しい道を歩いているのです。

明日をどんな1日にするかを決めるのは自分自身。未来もまた、同じです。

目標を見失わず、誰かのせいにせず自分の意志で歩いていけば、望んだ未来に近づけます。

「bring it on」とは「かかってこい」という意味です。

運命は変えられないものとされていますが、「僕」は諦めません。

「かかってこい、運命!」

自分で選んだ道を進めば、運命だって変えられるのです。

過去の自分が後押ししてくれる

選択に自信が持てないときにはどうしたらいいのでしょうか。

誰かに頼る?サイコロを振る?

頼るべきは、自分自身なのです。