「3090〜愛のうた〜」

LGMonkees初のシングルリリース曲

【3090~愛のうた~/LGMonkees】曲名に込められた想いに泣ける…身近な幸せを歌う歌詞を解説の画像

「3090〜愛のうた〜」はLGMonkees初のシングルリリース曲。

この曲、実はお父さんっ子だったボーカル遠藤竜治さんが、父親への想いを歌った曲なんです。

そしてタイトルにもある「3090」という数字は、彼の元に生まれた息子の生まれた時の体重…!

読み解いて見ると一番身近な「家族」に向けた愛情あふれる曲に思わず涙してしまいます。

またこの曲が聴く人の心を掴んで離さない背景には一つ、忘れられない出来事があったことも関係しています。

数多くのテレビ番組で話題になった「3090〜愛のうた〜」が今の曲になるまでを少し遡ってみましょう。

3090が“愛のうた”になるまで

2010年に華々しくメジャーデビューしたLGMonkeesが音楽活動を行っていた2011年3月。

ボーカル遠藤さんは当時住んでいた仙台で東日本大震災に被災してしまいます

自身も家が流され、1本逃げる道を間違っていたら命が危なかった状況下。

被災生活を送る中でライブができる状態ではありませんでしたが、彼は歌を歌います。

するとたくさんの人が歌に勇気付けられ、感動してくれる様子を目の当たりにしました。

「人は音楽で救われるんだ」

そのときにこれを確信したと言います。

それから「歌で愛を伝えていきたい!」と年間100本のライブ活動を敢行!

今の楽曲になる前の当時の「3090」ライブで必ず歌っていました。

「あの歌ってなんて曲?」、「聴いてると涙が出てくる」と聴く人の心を次々に捉え、問い合わせが殺到!

そしてこれにアレンジを加えて2011年10月、「3090〜愛のうた〜」が完成したのでした。

3090〜愛のうた〜を歌った映像

残念ながらPVは見つけることができませんでしたが、震災後にステージでこの楽曲を歌っている動画があります。

すでにYouTubeでの再生回数が180万回を超えており、話題になった当初目にしたファンの方も多いのでは。

動画は最初に遠藤竜治さん本人の語りから始まります。

「震災でみんな辛い思いをしたけど、いつまでも下向いててちゃいけない」

「大事な家族を思い出しながら、子どもの手を握りしめながら、聴いてください」

そんなメッセージを投げかけて歌が始まります。

 早く歌が聴きたい!という人は1分30秒まで早送りして動画をご覧ください。

震災後、披露された「3090〜愛のうた〜」

「3090〜愛のうた〜」歌詞をチェック!

さて、ここからはボーカル遠藤さんの背景も挟みながら歌詞を見ていきましょう。

近所で見た懐かしい光景

とある日のよく眠った日曜 
閉めたままのカーテンからでもわかる
少し濃いめに染めた黄金色の 
嘘ひとつない真っ直ぐな空
久しぶりに近所をふらっと 
何も持たず出かけたぶらっと
駐車場では補助なしのチャリ 
何度もコケル少年を心配そうに
黙って見てる一つの影 
前にもこんな光景はどっかで見た

出典: 3090〜愛のうた〜/作詞:山猿 作曲:HIRO from LGYankees

よく眠った日曜。しかも起きると黄金色の空。

大人になってから、ゆっくり寝すぎた日の夕方近く、という描写です。

休みの日に何も持たずに近所をふらっとする。

近所に体一つで遊びに出かけていた子どもの頃の身軽さを思い出します。

そんなときたまたま、子どもの自転車の練習を見守るお父さんの姿を見つけます。

「俺も親父にこうやって教わったな」

空気感とともに懐かしい記憶がふっと蘇ります。

背伸びしても届かない背丈 
昔、俺も触れたことがあった
夕日が二つ照らした影は 
あっというまにすれ変わった
タバコの煙が似合う背中に 
春にでも会いに行きますから

出典: 3090〜愛のうた〜/作詞:山猿 作曲:HIRO from LGYankees

子どもの頃に見上げていた父親は、背丈が高いという以上に存在感が大きく感じられました。

あの頃は背伸びしても全然届かなかった背中。

「触れたことがあった」というのはおんぶしてもらった記憶でしょう。

あんなに大きな背中だった父親だけど、いつのまにか背を追い越してしまった。

優しい父親を見上げていたあの頃からいつのまにこんなに時間が経ったんだろう、という回想をしています。

背景には父と子のストーリーが