テーブルの上には冷めたマグカップ
君が出ていった夜がFlashback
一人のぼくを不意に襲う これ以上聴けない Love song
おかしくなりそう 君を想えば想うほど 鉛のようになってくハート

出典: Heartbreaker/作詞:HIRO・JUDAI 作曲:HIRO

曲の冒頭。

失恋して部屋に取り残されたまま、彼女の飲んだ後のマグカップを片付けることもできない。自分の部屋で別れ話をして、きっと何をする気にもなれず部屋はそのままなのでしょう。

 そして別れ話をしたその部屋にいれば、何をしても何を想ってもすべて彼女につながってしまう。だから彼女を想わずにはいられず、そうするとどんどん心が落ちていく…。

 そんな誰でも経験するような失恋直後の気持ちを歌っています。つい共感して、グッと引き込まれてしまいますね。

年上の彼女?何度もつなぎとめてもとうとう…

刺激的なbad girl
僕じゃきっとworthless
愛を足したってもdoes it help you?

Hey girl
繋いできたけど time up,oh time up

もう何度も繰り返して
麻痺すらしない傷口は
記憶のその数だけ疼く
Where do I go?

出典: Heartbreaker/作詞:HIRO・JUDAI 作曲:HIRO

冒頭の歌詞から、彼女はどちらかといえば大人っぽい女性のようです。曲全体では10代の少年の失恋を歌っているようなので、きっと年上の彼女なのでしょうね。 

そんな彼女を何度も繰り返してつなぎとめてきました。それこそ傷口が麻痺するほどに。そしてその度に疼くのです。

けれど「worthless」は「価値がない」ということ。

つまり自分は、彼女にとって価値のない未熟な男だと痛感したのでしょう。どう背伸びしても、どれだけ愛しても、彼女を満足させることはできなかったのです。

この後に

君は見事に breakin’ my heart

出典: Heartbreaker/作詞:HIRO・JUDAI 作曲:HIRO

冷たくしては近づく you’re a breaker

出典: Heartbreaker/作詞:HIRO・JUDAI 作曲:HIRO

まるで見透かされたゲームプレイヤー

出典: Heartbreaker/作詞:HIRO・JUDAI 作曲:HIRO

という歌詞が繰り返されるのも、

最後に

攻略なんて到底不可能な迷路

出典: Heartbreaker/作詞:HIRO・JUDAI 作曲:HIRO

とあるのも、とても魅力的な年上の彼女に、いつも気持ちを振り回されて必死で縋りついてきたことを表しているのでしょう。

 また、

見つめられたらもう
MAGIC MAGIC
溶けない君の魔法
WAKE UP WAKE UP
既に抵抗できない
TRAGIC TRAGIC

出典: Heartbreaker/作詞:HIRO・JUDAI 作曲:HIRO

とも書かれていることから察するに、彼女は一目で夢中になってしまうような、魅力的な女性だったのでしょうね。

何となくですが、瞳がきれいで笑顔が素敵な女性を想像してしまいます。身長ももしかすると、ヒールを履いたら彼より高いぐらいだったのかも?

「ネバーランド」と「ピーターパン」は失恋の反省?

【Heartbreaker/FlowBack】こんなの見たことない!○○連動型MV?!歌詞に迫る♪の画像

「Heartbreaker」の歌詞の中で、やや特殊な世界観を醸(かも)し出しているるのが、この比喩(ひゆ)表現です。

ネバーランドに取り残された
大人になれないピーターパン
自由気ままに生きてきた罪と罰
君を失ってやっと気付く
モノクロの世界 薄暗い未来
今更思っても仕方ないか
トワイライト 永遠にないよ

出典: Heartbreaker/作詞:HIRO・JUDAI 作曲:HIRO

他の部分に比べて、少しわかりづらい表現になっていますよね。 

ネバーランドは、『ピーター・パン』という物語に出てくる、子供たちだけの年をとらない不思議な国です。 

これまでの歌詞とあわせて考えると、つまりネバーランドに取り残されたピーターパンは、失恋したこの歌の主人公

ということはこの部分の歌詞は自分が気持ちを押し付けすぎたことを認めているわけです。

つまり、彼女と別れることになったのは、自分の子供っぽさに原因があるとわかっているのかもしれませんね。 

しかしそれに気付くのが遅すぎたのです。自分の子供っぽさに付き合ってくれていた彼女が本当に無理だと思うまで、彼女の本当の気持ちには気付かなかったのでしょう。

大好きな人と付き合えたら、すぐに幸せな未来を思い描きますよね。多分この歌の主人公もそういうタイプの男の子ではないでしょうか。

しかし彼女にフラれて、夢いっぱいに輝いていたはずの彼の未来はモノクロで薄暗いものになってしまいました。

しかしここから分かるのは、彼女はただの魔性の女ではなく、年下の男の子の子供っぽい恋愛を受け入れるような優しい女性だということです。

ルックスだけでなく、内面も魅力的な女性だったからこそ、彼もここまで好きになって、失恋に傷ついているのでしょう。余計に切ないですね。

【Heartbreaker/FlowBack】歌詞のまとめ