【君が隣にいることいつか当たり前になってさ】はありふれたカップルの日常を歌った歌です。

この曲の歌詞MVは落合渉が2018年にリリースした楽曲【浴衣と花火】の続編となっています。

【浴衣と花火】では初々しい夏のカップルの心情が描かれました。

元カレの存在が気になる気持ち、想いを伝えることが照れ臭い気持ち。

そんな時期を経た後の2人が【君が隣にいることいつか当たり前になってさ】では歌われます。

慣れ始めた2人

「おもしろいね」って君が笑うから
くだらないことばかり話してしまう
「次の休みはどこへ行こうかな」
いつの間に旅行雑誌買ってたの?

出典: 君が隣にいることいつか当たり前になってさ/作詞:落合渉 作曲:落合渉

冒頭の歌詞で2人は共に生活をすることにすっかり慣れたことがわかります。

くだらないことで笑い合って、休みの度に旅行に行く。

そんなごく普通のカップルの生活の中に潜む心情がここから歌われていきます。

当たり前になるまで

「ずっと一緒にいて」
なんて言うとさ
「なにそれ」って決まって笑うけど
「ずっと一緒だよ」って一度も
言ってくれはしないんだね

出典: 君が隣にいることいつか当たり前になってさ/作詞:落合渉 作曲:落合渉

彼氏は2人のこの先、未来について想いを巡らせているようです。

しかし彼女からは期待する言葉は帰ってきません。

それは決して否定ではありませんが、彼氏を安心させる反応ではないようです。

もちろん好き同士で付き合っているカップルは「ずっと一緒にいたい」と思うものです。

この曲の2人もきっとそうでしょう。

でも本当にずっと一緒にいられるかどうかは誰にもわかりません。

特に若いカップルの場合、2人の未来を具体的に想像することは難しいことです。

彼氏はそこに不安を感じています。

君が隣にいること
いつか当たり前になってさ
優しさや思いやりがなくなったら
僕を叱っておくれよ
口も聞かなくていいから
「ごめんね」と聞き飽きたら
許してほしいな

出典: 君が隣にいることいつか当たり前になってさ/作詞:落合渉 作曲:落合渉

サビでこの曲のタイトルであり、最も重要なテーマとなる歌詞が登場します。

長く一緒にいると一緒にいるのが当たり前になってしまい、初心を忘れてしまうことはよくあることです。

一緒にいられることの有難さや、相手への配慮がぞんざいになってしまいがちです。

これはもちろんよくないことでしょう。彼氏もそうなった時は叱ってほしいと言っています。

しかしこの曲の肝はそんな悪い態度をとってしまうほどになるまで一緒にいたい、と歌われているところです。

「当たり前になってしまわないように気をつけようね」ではなく。

そこに彼氏の「ずっと一緒にいたい」というひたむきな気持ちを感じることができます。

1番大切なことは「当たり前になってしまわないこと」よりも「ずっと一緒にいること」だという彼氏の気持ちを。

彼女の気持ち

「おかえり」って君の声がして
疲れたフリして甘えてみる
「夕食の準備の邪魔しないでよ」
少し叱られて拗ねてみるんだ

出典: 君が隣にいることいつか当たり前になってさ/作詞:落合渉 作曲:落合渉

彼氏の望む言葉、安心させてくれる言葉を彼女はくれません。

【君が隣にいることいつか当たり前になってさ】は落合渉目線、彼氏目線で歌われた歌です。

なので彼女の心情ははっきりとは描かれていません。

彼女は2人の未来についてどう考えているのでしょうか。

「きっと出会えたのは 運命だと思うんだ」
「なにそれ」ってまた君は笑うけど
「きっとそうだね」って 笑って欲しかっただけなんだよ

出典: 君が隣にいることいつか当たり前になってさ/作詞:落合渉 作曲:落合渉

彼氏の言葉はことごとく彼女に流されてしまっています。

しかし彼女は決して否定しているわけでもありません。

彼女はただただまだ先のことは深く考えていない、といった様子でしょうか。

もしくは照れ屋である可能性もあります。

彼氏の不安を解消してくれる言葉を彼女は返してはくれませんが、この曲は決して失恋ソングではないのです。

彼女はよく笑っていますし、休みがあれば一緒に旅行にも行く。2人は仲睦まじいカップルです。

ただこの曲ではそんな中にもある、繊細な彼氏の心情を歌にしています。

何か大きな事件や喧嘩があったわけでもなく、「ずっと一緒にいれるのかな」という小さな不安です。

この誰もが経験したことのある小さな不安を歌にしたことが男女問わず多くの人の共感を呼んだのでしょう。

ずっと一緒に

「なにそれ」

落合渉【君が隣にいることいつか当たり前になってさ】歌詞を解釈!一番大切なものと君への想いを紐解くの画像