この歌詞から分かることは、過去にすでに二人は付き合っていたことがあるということ。
微妙な関係性だったのも、一度別れたことがあるからなのでしょう。
改めて、お互いへの想いを確かめ合った二人。
歌詞の主人公は「あの愛し合った頃へ戻ろう」と呼びかけています。
口調からすると歌詞の主人公は女性のようです。
その言葉は包容力と力強さに満ちており、弱さを見せる相手をいたわっています。
きっと「もう決して別れたくない」という切実な本音を漏らした相手に優しく寄り添っているのでしょう。
「君のためなら全てを捨てることができる」
と相手への想いの強さを語る主人公。彼女に愛の有効期限はありません。
一生寄り添う覚悟すらあるようです。
憂鬱な一人の時間
過去を回想している
寂しく明けるホーム
約束出来ないまま 遠くなる距離感
だってこんな一人は憂鬱で
君の不得意な朝に 思い出すのメロディ
出典: ヨルソラ/作詞:宇野実彩子 作曲:Emyli・Josef Melin
ここからは復縁する前の主人公の心境が歌われています。
はっきりと別れを告げられたのか、「距離を置こう」と言われたのか…
相手と会った後に一人でポツンと電車を待っています。
終電を逃してホームで夜を明かしたのでしょうか。
ショックすぎて家に帰りたくない気持ちだったのかもしれませんね。
「次にいつ会えるんだろう…このまま会えなくなってしまうんだろうか。」
こちらから誘うのをためらっていると…ますます連絡が取りづらくなっていったようです。
一人でいると色んなことを考えてしまいます。
そして、ネガティブな方向への思考が止まらなくなることもしばしばあるのではないでしょうか。
時間帯など、どんな些細なことも「君」を思い出すきっかけになってしまいます。
主人公はどうしてメロディを連想したのでしょうか。
前後の歌詞から考えると、「君」は目覚ましのベルの代わりに好きな曲が流れるように設定していたのではないでしょうか。
でも、朝が苦手だった「君」はなかなか起きれずに何度もその曲は流れていたのでは?
だから、主人公はそのメロディをすっかり覚えてしまっているのでしょう。
そう考えると、とてもリアルな歌詞です。
冒頭の歌詞で登場したメロディと同じものなのでしょうか。
傷ついた瞬間
すれ違いはぐれる視線
理由さえ言わないで さよなら
出典: ヨルソラ/作詞:宇野実彩子 作曲:Emyli・Josef Melin
別れた瞬間のことを鮮明に覚えている主人公。
ちゃんとこちらを見てくれない…気持ちがこちらに向いていない「君」の態度にとても傷ついたのでしょう。
一方的に別れを告げられて、去った「君」。
それでも主人公は「君」のことを想い続けていました。
どこまでも…
この夜空をかけて 時を戻して
二度と離さないからもう泣かないでいいんだよ
永遠に果てない想いで強く抱いてあげる
ねぇ失うものなんてないの
どこまでも…
出典: ヨルソラ/作詞:宇野実彩子 作曲:Emyli・Josef Melin
時間は再び想いを確かめ合った現在に戻ります。
口づけて抱き合っている最中に、別れのシーン、辛かった自分の気持ちなどを一瞬思い出したのかもしれません。
1番と同じ歌詞ですが、最後のフレーズが違っています。
自分の「君」への想いを信じて突き進むという覚悟がうかがえますね。
さて、一方的に別れを告げられたという過去は分かりましたが、やり直すきっかけはどんなものだったのでしょうか。
メッセージ一つで飛んでゆく
一人で悶々としていたが…
このまま終わりですか? なんて巡らせる夜
ふいに君から“会いたいよ”のメッセージ
夢に見た瞬間
出典: ヨルソラ/作詞:宇野実彩子 作曲:Emyli・Josef Melin
一人で思い悩んでいた主人公は眠れない夜を過ごしていたのでしょうか。
まだ「君」を好きな気持ちがあるため、諦めきれない状態です。
携帯電話を眺めてはため息をついていたその時…
同じような状態だった「君」からの正直な気持ちが届きました。
自分と同じ気持ちを抱えていることが分かり、主人公は舞い上がります。
そして、冒頭の東京タワーでのデートへと繋がるのでしょう。
二人の恋路が今度は上手くいくことを願いたくなりますね。