勢いが止まらない
初の両A面シングルのリリース
2016年にメジャーデビューし、2018年3月にメジャー3枚目のシングル曲「PAiNT it BLACK」で、初のオリコン週間シングル・チャート1位を獲得したBiSH。
同年5月に行われた横浜アリーナでのワンマンライブも、すぐさま全席SOLD OUTという人気ぶりを誇ります。
そんな彼女たちが、2018年6月に両A面シングル「Life is beautiful/HiDE the BLUE」をリリースしました。
アニメのために書き下ろされた楽曲
大人気アニメのエンディングテーマ曲に
「HiDE the BLUE」は、2018年4月から第1シーズンが放送がされたテレビアニメ『3D彼女 リアルガール』のエンディングテーマのために書き下ろされたものです。
アニメ版『3D彼女 リアルガール』は、漫画家の那波マオ氏が2016年6月まで連載していた『3D彼女(リアルガール)』という漫画が原作となっています。
全12巻で単行本も発売中ですから、興味のある人はぜひ手にとってみてはいかがでしょうか?
2019年1月からは、第2シーズンの放送も予定されている、大人気アニメでもありますよ。
また、その前に実写映画化もされ、2018年9月14日からの公開予定となっています。
こちらでは、中条あやみさんと佐野勇斗さんが主演を務めるのだとか。
『3D彼女 リアルガール』の世界
『3D彼女 リアルガール』の主人公は、高校3年生の「つっつん」こと筒井光(つつい・ひかる)。
アニメやゲームをこよなく愛する、いわゆる「二次元オタク」です。
そのせいか、家族とオタク仲間の伊藤を除いては、異性はもちろん三次元の人間と関わること全般を苦手とする、たいそうなコミュ障ボーイ。
そんな主人公に、「つっつん、あたしと付き合って」といきなり告白をしてきたのが、ヒロインとなる五十嵐色葉(いがらし・いろは)です。
見た目は派手な感じの超絶美少女で、彼氏には困らないほどに男子からはモテモテなのですが、その可愛さやモテぶりを妬む同性からの評判は極めて悪く、友人がいません。
その場にいたクラスメイトだけではなく、本人さえも驚愕するような彼女からの告白に「新手のイジメか?」とも思ってしまうつっつん。
いかに普段から周囲の人間と交流していないかが窺えますね。
疑心暗鬼すぎ(笑)。
色葉との交際を経て変わっていくつっつんと、実は誰にも言えない秘密を抱えている色葉。
不器用な二人の切ない物語に好感が持てます。
そして徐々にこんな二人に巻き込まれていく周囲の人たちも魅力的。
オタクが初めて三次元のリアルな女子とお付き合いをする……という『3D彼女 リアルガール』。
人間的にも成長していき、変わっていく周囲の人との関係性にも注目です。
きっと誰かに感情移入できるはず。
コマ撮りやCGを使ったMVに注目
「エモい」仕上がりがGOOD
「HiDE the BLUE」のMVを監督したのは、映像作家の大喜多正毅監督です。
過去にはMr. ChildrenやKICK THE CAN CREW、三浦大知やゆずといった、有名なアーティストなどのPV作品も担当してきました。
BiSHの作品では、「オーケストラ」、「My landscape」、「Life is beautiful」にも参加しています。
今回の「HiDE the BLUE」で多用したのは、いわゆる「コマ撮り」と呼ばれる手法。
静止した状態のものを少しずつ動かして撮影し、それを連続再生することでコミカルに見せる撮影方法です。
おとぎ話に出てきそうな部屋が、コマ撮りによって機械仕掛けのように動く中、BiSHのメンバーが躍動するMV。
この楽曲がアニメの主題歌であることを意識させるような、なんとも「エモい」作品に仕上がっています。
動画はこちらからどうぞ。
心を打つ歌詞にも注目
不慣れな恋愛に苦悩
作詞は「beat mints boyz」名義になっていますが、「beat mints boyz」はBiSHのプロデューサーの松隈ケンタと、BiSHのマネジメントを行う渡辺淳之介のユニットです。
それでは、野郎二人が紡ぐ「つっつん」の恋の苦悩と素直な気持ちを綴った歌詞を紐解いてみましょう。
夢が覚め空眺めて思う
胸を打つあの言葉 綺麗だ
うわべ飾らず話せたらな…
そびえたつ不安の塔が
出典: HiDE the BLUE/作詞:beat mints boyz 作曲:松隈ケンタ