一人の世界にひきこもりがちなつっつん。
人と関わったりしゃべったりするのが苦手なのですが、本当は色葉ともっと話したいという気持ちが伝わってくる出だしですね。
けれど、「そびえたつ不安」があって、なかなか前に進めません。
ありのままでいいのかな??
何億光年悩めばいいのだろう??
出典: HiDE the BLUE/作詞:beat mints boyz 作曲:松隈ケンタ
つっつんには恋愛に対する経験値がないので、どんなことを話せばいいのかがわからず、真剣に悩む様子を表現しています。
数々の恋愛を経験してきた色葉とはまったく正反対の、ぼっち系オタクであるつっつん。
そこに引け目を感じているのか、ありまままでいることは不安でしかなく、その悩みの深さを「何億光年」という言葉で表しているようです。
さあすぐドア開けて
会いにいこう
意味などないよ ほとんどが
君に速攻で見抜かれるの 怖れて
後悔ばかりだね 二人はきっと
ずっと見上げてた 空はそっと
僕らの明日を照らす きっと
君に会いたいです
すごく簡単なことなんじゃんね
ほら 未熟者
青春ビリーバーです
出典: HiDE the BLUE/作詞:beat mints boyz 作曲:松隈ケンタ
サビに入ると、やっぱり前向きになります。
あれこれ悩んでいることよりも、本当は今すぐ会いに行きたい気持ち。
だけどそんな気持ちを見抜かれるのが怖いという気持ち。
このふたつが交錯する様子が描かれています。
残されている限られた時間を思うと、後悔ばかりしそうな二人が思い浮かびますね。
ストレートに「君に会いたいです」という簡単なことすらうまくできない、
つっつんの未熟な部分が「青春ビリーバー」という言葉でうまく表現されています。
直感で動けたら簡単に
出来上がる強者の 僕が
簡単にするする いかないのは
よこしまが 邪魔するのでしょう
ありのままでいいのかな??
何億光年悩めばいいのだろう??
出典: HiDE the BLUE/作詞:beat mints boyz 作曲:松隈ケンタ
自分の気持ちのままに素直に動けたらいいのに……そうすればもっと強くなれるのに……。
それでも簡単には素直になれない「よこしま」な気持ちに、また何億光年も悩んでしまいました。
「無限地獄だ……」と頭を抱えてしまうつっつんの様子が浮かんできますね。
さあもう迷わずに
君のこと
意味などないよ 想い全部
理由なんてない 近くに行きたいだけなのです
でも言えないよな 無口になっちゃう
ねえ神様もう少しだけ
優しくしてください お願い
あと少しなんです
すぐに素直になんてできないのが
未熟者
青春ビリーバーです
出典: HiDE the BLUE/作詞:beat mints boyz 作曲:松隈ケンタ
でもやっぱり、本当の気持ちは、「近くに行きたいだけ」なんです。
他に理由なんてない。
この部分で、つっつんの想いが痛いほど伝わってきますね。
未熟者である自分にあと少しの勇気が欲しくて、もう神様に祈るしかない気持ちが伝わってきます。
それにしても、神様に「もう少し優しくしてください」なんて、祈り方まで不器用ですね。
ありのままでいいのかな??
何億光年 何億光年
何億光年 悩めばいいのだろう??
出典: HiDE the BLUE/作詞:beat mints boyz 作曲:松隈ケンタ
その「あと少し」の距離を縮めるための苦悩と、彼女を想い続ける純粋な気持ちは、つっつんにとっては何億光年という天文学的なものなのでしょうね。
なにしろ彼はド素人の恋愛未経験者なのですから。
「会いに行きたい」という気持ちと「見透かされそうで怖い」という気持ちが交錯している様子が、しっかりと歌詞に込められています。
簡単なことだと思いながらも、そこに辿り着くことは「未熟者」には何億光年も先に見えます。
つっつんと色葉の、正反対の性格にある距離のようなものが、手にとるように伝わってくるでしょう。
想いを素直に伝えられない不器用な人を「未熟者」という言葉で表して、誰にでもある自分の中の相反する思いに浸ることができる、素敵な歌詞だと思います。
「HiDE the BLUE」というタイトルの中の「BLUE(青)」というのは、未熟な様子を意味します。
「まだまだ青い奴だ」なんて言いますよね。
他にも見どころがいっぱい
「HiDE the BULE」のココを楽しもう
想いだけではなく衣装にも隠された未熟な色
まずBiSHのMVの見どころといえば、世界観に合わせた衣装ではないでしょうか。
今回の「HiDE the BLUE」のMVでは、白を基調にした衣装に隠された「青」に注目です。
アップになるとよく見えますが、ポイント的に使われています。
また、扉の色も青だったりしますし、他にもいろいろ探してみると面白いかも知れません。