"ふつう"になりたい"ボク"

【ひとり/XX:me】戸松遥がヒロインの心情を歌い上げた歌詞を解説!号泣必至のダリフラ13話ED曲の画像

ならんで飛んでく 番いの鳥
手をつないでる 親子の伸びた影
夕日が照らした 綺麗なもの
そんな”ふつう”が 眩しかった

ブルーのベンチが ひんやりして
ボクだけ のけもの に感じた

“ふつう”が良くて そうありたくて
どうすればなれるかな? ひとり 考えた
寂しいなんて 言うはずなくて
だってほら 言える人 君はそばにいないから

出典: ひとり/作詞:杉山勝彦 作曲:杉山勝彦

生まれや環境は違っていても、同じように"孤独"を抱えていたヒロとゼロツー。

彼女が歌う孤独は、また同時にヒロの孤独でもあるように筆者は感じました。

Aメロの冒頭、番い(つがい)の鳥が並んで飛んでいますね。

これはフランキスに乗る者たちとの対比のように解釈できます。

フランキスは男女のペアで搭乗してはじめて起動させることができます。

どちらか1人ではちゃんと動かない。

このことを第1話のモノローグで、ゼロツーは"比翼の鳥"と表現していました。

比翼の鳥というのは、目と翼を1つずつもつ雌雄のペアが一緒にくっついて飛ぶ伝説上に生き物。

ゼロツーの言葉を借りれば"不完全な存在"です。

自分ひとりで完全体として羽ばたくこともできない。

そんな悲観的なメッセージを冒頭から受け取れるのではないでしょうか。

ここで歌っている"ふつう"とは、ゼロツーにとっての人間でしょう。

ゼロツーはヒロに出逢って、美しい景色や他人の温もりをはじめて知ります。

そんなキラキラしたものを与えてくれたヒロは人間で、自分は全然違う姿をしている存在。

世界に色をくれたヒロのようになりたい、人間になりたい

もがいても答えが出ない様子が伝わってきます。

さらに"ボク"は寂しさを感じていますね。

閉じ込められた部屋にいるだけではきっと知ることもなかった寂しさかもしれません。

眩しくて温い"ふつう"を知ってしまったから、寂しいのでしょう。

だけど、"君"はそばにいない……。

聴けば聴くほどに孤独が深まる曲ですね。

"君"を求め続ける

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水辺も 並木も ボクさえも
オレンジ色に 染める光のように
君だけ 優しくしてくれた
空が笑ってた あの日のこと

気づけば伸びてた ボクの影が
なんだか 色濃く感じた

心に開いた 穴を埋めてと
願うたび 顔を出す 君の白昼夢
ぬくもりさえも 知らずにいれば
こんなにも 切なさを 感じずにいられたの?

出典: ひとり/作詞:杉山勝彦 作曲:杉山勝彦

"君"に出逢って景色があたたかな色で包まれていった情景が浮かぶ歌詞です。

ヒロとゼロツーは幼い頃に出逢ったっきり、再会するまで一度も会えていません。

それどころか、彼らを管理する存在に記憶をいじられています

会えない日が何年続いても、ゼロツーは心の穴を埋めてくれる"君"を探していたのでしょう。

白昼夢をみるって、とても強い思いがないとなかなか起こらないことです。

第1話冒頭、ゼロツーは上空からヒロに対して「見つけた」と呟きます。

そのシーンが浮かんでくるほど、この歌詞からは"ボク"が"君"を探し求めている思いの強さが伝わってくるようです。

ずっとそばにいたい

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だけどボクは 君と逢えて
やっぱり良かったんだろう
離れていても つながっていると
信じれば 歩いて行ける

“ふつう”が良くて そうありたくて
なれるように 今日もまた 傷ついても探す
寂しいなんて 言うはずなくて
だってほら 言える人  君はそばにいないから

もしもまた逢えたなら ずっとそばにいたいから

出典: ひとり/作詞:杉山勝彦 作曲:杉山勝彦

この部分、「ダリフラ」を最終回まで見届けているとかなりグッとくるのではないでしょうか。

ゼロツーのヒロへの気持ちが詰め込まれているように感じます。

寂しさや切なさを感じることになった。

それでも"君"と逢えたことは間違いじゃなかった

痛いほどまっすぐな思いを感じ取ることができます。

2人は、心が通じ合ってからも何度も困難に直面しました。

ただ2人でいたい、そんなシンプルな願いすらも叶えることが難しかったのです。

ときには離れ離れになって死に直面しながらも、お互いを信じていたヒロとゼロツー。

2人にとって"そばにいる"ことは、きっと大きな意味を持つのでしょう。

ずっと寄り添い支え合いながら、"比翼の鳥"として生きていきたい

そんな意味が込められているのだと、筆者は感じました。

「ひとり」のメロディが使われている別の曲がある!

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「ダリフラ」のED曲は、SKE48などの楽曲を多数手がける杉山勝彦が全曲まとめて制作しています。

一括で手がけているからこその仕掛けが、実はあるのです。

クライマックスとなった第21~23話。

そのED曲は「ダーリン」という曲でした。

この楽曲には、「ひとり」をはじめとしたED曲が散りばめられているのです。

「ひとり」のAメロのメロディラインが、「ダーリン」のサビに使われています。

さらにED曲の「Beautiful World」や「トリカゴ」も一部が「ダーリン」で使われているそうです。

ぜひED曲を聴き比べて、この仕掛けを楽しんでみて下さい!

まとめ

【ひとり/XX:me】戸松遥がヒロインの心情を歌い上げた歌詞を解説!号泣必至のダリフラ13話ED曲の画像

「ひとり」はタイトル通り、ゼロツーの孤独が色濃く反映された楽曲です。

歌詞から読み取れる思いも、ストーリーを知っているとより深いものになります。

ぜひアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」とあわせて、この曲の世界観を味わってください。

ほかにも「ダリフラ」に関する記事がこちら。

ぜひあわせて読んでみてくださいね!

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