ポルカの放つ「トゲめくスピカ」
ミニアルバム「新世紀」収録曲
今回ご紹介するのはポルカドットスティングレイの「トゲめくスピカ」という楽曲。
ポルカの4thミニアルバム「新世紀」に収録されています。
このアルバムは他に「SQUEEZE」「sp813」「女神」の3曲を収録。
どの曲もガラッと雰囲気が変わるので、ポルカの様々な面を見ることが出来ます。
中でも「トゲめくスピカ」は穏やかで透明感のある楽曲。
それもそのはず、NHK「みんなのうた」でも放送されていたのです。
大人から子供まで幅広い世代で楽しむことのできる楽曲に仕上がっています。
"トゲめくスピカ"って?
そもそもタイトルになっている「トゲめくスピカ」とはどういう意味なのでしょうか。
"トゲめく"という表現は、おそらく作詞を手掛けたボーカルの雫さんが作り出した言葉。
「トゲトゲした」「トゲを生やした」といった意味があるのでしょう。
"スピカ"は明るく輝くおとめ座の一等星のこと。
その他に「尖ったもの」という意味もあるそうで、こちらの方が歌詞に合っている気がします。
つまり、元々尖った"スピカ"なるものがトゲを生やした状態。
かなり近寄りがたい存在になった何かを表しているのではないかと考えられます。
離れていく恋人の気持ち
この曲に出てくる登場人物は"君"と"僕"の2人。
関係性にはいろいろな解釈が出来そうですが、ここでは恋人同士であると仮定して解説を進めていきます。
どんどん離れていく君の気持ちを知りながらも、どうしていいかわからない僕。
そんな2人の関係性を想像しながら読んでみてください。
離れゆく気持ちを見る僕
揺れる君の心
ゆらゆら揺れている君を見ては
痛いの痛いの飛んでけ、ってさ
唱えてしまった
出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫
ここで揺らいでいるのは君の心。
僕に対しての気持ちがわからなくなっているのです。
そしてその感情の揺れは僕にも伝わり、唱えたのが上記の言葉。
君に近づきたいのに近づけない状況が描かれています。
離れゆく気持ち
最近さ
君とあんまり目が合わなくてさ
いてもたっても居られないんだ
いつものように心の中で
悔やんでは笑う
出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫
君の心の揺らぎは行動や態度から読み取ることが出来ます。
君自身もその気持ちの揺らぎにどこか申し訳なさを感じているのでしょう。
僕としっかり目を合わせることが出来ないのです。
そんな君を見ながら僕は自分の行動を責めます。
あのときもっとああしていれば君の心は離れなかったかもしれない。
そう考えては、その考えが無意味であることに力ない笑みを浮かべています。
昨日はさ、僕の考えすぎかなって
思うことにしたんだ
いつものように心の中で
誤魔化して泣く
出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫
その辛さに思わず逃げ道を作る僕。
君の態度が変わったのはただの自分の勘違いだと思うことにしたのです。
君と目が合わないのも、いつものように笑ってくれないのもただの勘違い。
そう思うことで僕は自分の心をなんとか保とうとしています。
でもやっぱり今
君の顔を見てるとさ
出典: トゲめくスピカ/作詞:雫 作曲:雫