MBS/TBSドラマ「左ききのエレン」に書き下ろし
「女神」と名付けられたこの曲は、いきなりメッセージ性の強い歌詞から始まります。
そんな歌詞を読み解くにあたって重要となるのが、この曲が主題歌となったMBS/TBSドラマ「左ききのエレン」。
このドラマには、キャッチコピーがあるのです。
キャッチコピーは「天才になれなかった全ての人へ」
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/左ききのエレン
このキャッチコピーこそが、「女神」に込められたメッセージ。
天才になりきれない主人公の必死に前に進もうとする姿が、ポルカなりの世界観で描かれています。
歌詞を書いたのはポルカドットスティングレイのボーカルを務める雫。
雫はこの曲にどういった想いを込めたのか、歌詞を細かく分析しながら見ていこうと思います。
”女神”に出会う僕
退屈から逃れる
退屈なんて案外 切っても切れやしない
出典: 女神/作詞:雫 作曲:雫
主人公である”僕”は人生を退屈だと感じています。
しかもそれは簡単に逃れられるものではなく、付きまとうものだといっているのです。
この退屈から逃れるためには今のままではいけないと感じています。
出会ってしまったんだ
出典: 女神/作詞:雫 作曲:雫
曲の冒頭で早速”僕”は誰かに出会ったことが描かれています。
ここで出会ったのは、後に出てくる”君”。
”君”こそが曲のタイトルともなっている女神です。
”君”と出会った”僕”は彼女を女神であると感じ、憧れを抱きます。
そんな”君”と出会ったことで退屈な人生から抜け出したいと強く感じるのです。
運命ってきっとさ 決まっているのかな
出典: 女神/作詞:雫 作曲:雫
ここで僕が感じている”運命”は、2つあると考えられます。
1つは、"君"という存在に出会ったこと。
憧れの女神だと感じる存在に出会えたことは運命なのかと考えているのです。
運命だと思えるほど”僕”にとって”君”の存在は大きなものであることがわかります。
そしてもう1つは、自分が"君"とは似ても似つかない存在であること。
凡才として生きてきたこの人生は運命として決まっているのだろうかと嘆いているのです。
君への劣等感
君がどこかで、あの日の目で 見ている気がして
出典: 女神/作詞:雫 作曲:雫
”僕”は”君”からの視線を過剰に気にしています。
それは劣等感からくるもの。
”君”が”僕”に対してどんな気持ちを抱いているのかはわかりません。
しかし、”僕”は天才である”君”からの視線に、卑下されているようだと感じてしまったのです。
その日の視線が忘れられず未だに心を揺さぶります。
”僕”が”君”に抱いている感情は相当強いものであるようです。
毎回散々目で追って 憧れは消えやしない
出典: 女神/作詞:雫 作曲:雫
”僕”は”君”へ強い憧れを抱いています。
その憧れはいつまでもなくなることはなく、視界に入ると目で追ってしまうほど。
「散々」という表現から、”僕”は相当長い間”君”に憧れを抱き続けているようです。