歌詞にある「アカルイミライ」。これはそのまま“明るい未来”と読み替えていいでしょう。

仕事も恋愛も充実した輝かしい将来。

誰もがそんな満たされた人生を歩みたいと願っています。

そんな都合よく物事を運べないのが現実のツラいところですが…。

「ダメじゃないロンリネス」。

ここでは“孤独でいることは決して悪いことではない”と伝えているように思えます。

大勢と和気藹々とするより、一人の時間を過ごしたいと思う気持ちが、誰にでも少なからずあるものです。

自分だけの世界に浸かって、今までのそしてこれからの人生の在り方について考えるなどなど…。

そんな“心地良い孤独感”を如実に表現しています。

“旅立ち”を決意

高鳴る胸と
少し不安だけ
旅は始まったよ
僕はためらわない

出典: アカルイミライ/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ

さて、ここでの“旅”とは一体何を指しているのでしょう?

先程の解釈を元に考えるなら、“新たなスタートを切る人生”のようにも感じ取れます。

まだ見ぬ将来へ一歩踏み出すことへの期待感によりドクンドクンと高まる鼓動。

でも「もし選択を誤ったり失敗続きで挫折してしまったらどうしよう」という一抹の不安感。

何事も新しいことを始める時はこういった感情が付きまとうもの。

しかしそんな自身の心の声に振り回されているままじゃ何も変われないし、明るい未来へ到達するなんて夢のまた夢。

だからこそ今ここで恐れる己を奮起させ、これから長く続く“旅”そして“幸せへのゴール”を目指し一歩づつ進んでいかなければならない。

そのために、これまでの躊躇いばかりだった生き方に別れを告げよう。

…という感じに、“新たな自分への生まれ変わり”を強く望んでいるパートのように思えました。

拭いきれぬ不安感に思わず涙

涙見せずにいるけど
誰より
そう誰より
そうREADY GO

出典: アカルイミライ/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ

ここのブロックでは、気丈に振舞ってはいるけれど本当は挫けそうになっている心の脆弱性について語っているように感じました。

誰かと顔を合わせている時は、何事もないかのように笑って過ごしているけれど、心の中では泣きたい感情をグッとこらえている。

壁にぶつかって苦悩していても、誰にも自分の弱い姿を見せたくない。

でも本当は涙を流して心に溜まった負の感情を流し尽くしたいと思っている。

そんな葛藤をここで表現しているのでしょう。

“初め”は誰でも失敗するもの

颯爽と飛び立てたなら
奇跡のように見せられるはずなのに
当然そんなにはうまくいかないから
明日はって 願ったんだ
明日もって 思えたんだ

出典: アカルイミライ/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ

そして一番の盛り上がりであるサビに入ります。

フットワークの軽い何事も器用な人だったら、自分の思うままに振舞って生きていけるのかもしれません。

ですが、現実とは往々にして上手くいかないものです。

仕事を例に出すなら、今の職業に不満を持っている人が転職に希望を見出し、未知ともいえる別の職業に就いたとします。

新たな知識の吸収や人間関係の構築。それらが思い通りに運べば満足いく結果に繋がるのでしょうが、実際はそう甘いものではありません。

まるで社会人1年目に逆戻りしたかのように、全てが新鮮で失敗の連続

フィクションの世界にあるような“最初から何でもこなせる人物”になんて、そうそう簡単になれるものではありません。

そんな“理想と現実のギャップ”のツラさを痛感させられるパートのように思えました。

でも決して投げ出すなんて真似はせず、今日を無駄なく大事に生き、明日も同じように生きていこう!

後半の歌詞からは、そういった情熱も秘められているように読んでいて感じました。

いつか夢の自分に追いつきたい!

まだ見ない君に
思いをはせる
ほっぺたをつねると
夢じゃない本当です

出典: アカルイミライ/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ

今までの流れを汲んで、ここでの“君”は今の自分とは違う、たくましく成長した未来の自分と置き換えて考えてみます。

数年後の自分はどんな姿で生きているのだろう?

そんな期待と不安入り混じる心情がここで浮き彫りになっているようです。

夢の中ではカッコイイ自分を思い描いていても、現実は蓋をしたくなるくらい情けないままの自分がいるだけ。

しかし理想に近づくには、頑張って自分を変える努力をしなければならない

夢の中の自分になるために、世知辛いリアルから逃げずに立ち向かわなきゃ。

ここではそんな意志の表れが感じ取れます。

ありのままに生きるには覚悟が必要

短き人生
覚悟を決めて
意気地なし捨てよう
僕はためらわない

出典: アカルイミライ/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ

人の寿命というのは長いようで短いものです。

年齢を重ねれば重ねるほど、懐古した時「あぁもっと好きなように生きればよかったなぁ」と後悔する気持ちも大きくなるものです。

だったらいっそ、まだ人生の軌道修正が容易な若い段階で、自分の望むように生きていたい!

もちろんリスクは少なからずあるけれど、それを恐れているようじゃ変化は訪れない。

将来自分の人生を振り返った時、「色々あったけれど今の人生に満足してる」と胸を張って言えるように。

不安だとか疑心だとか、そういった余計なものを脱ぎ捨てて、自分の可能性に賭けてみたい!

「アカルイミライ」は、“将来をより良いものにしたいなら、今の自分自身を変えることから始めよう”と伝えたいのかもしれませんね。

長くなりましたが、頑張っている人への応援歌として本作は素晴らしい贈りものになると思います!

まとめ