1番Bメロ

「でもまぁ夏は嫌いかな」
猫を撫でながら君はふてぶてしくつぶやいた
あぁ、逃げ出した猫の後を追いかけて
飛び込んでしまったのは赤に変わった信号機

※「でもまぁ、夏は嫌いかな」
 そうヒヨリはふてぶてしい様子で呟いた。
 その瞬間に逃げ出した猫を追いかけていった彼女が飛び込んだ横断歩道は不運にも赤信号だった。

1番サビ

バッと通ったトラックが君を轢きずって鳴き叫ぶ
血飛沫(しぶき)の色、君の香りと混ざり合ってむせ返った
嘘みたいな陽炎(かげろう)が「嘘じゃないぞ」って嗤(わら)ってる
夏の水色、かき回すような蝉の音に全て眩んだ

※勢いよくトラックはヒヨリの身体を跳ね飛ばして、けたたましいブレーキ音が響く。
 辺りに一面に広がる血飛沫の色と香りが混じり合った光景に、ヒビヤは思わず気分が悪くなった。
 "こんな事は嘘だ”そう信じたいヒビヤの元に現れたカゲロウは"嘘じゃない"そう嗤っていた。
 瞬間に煩い蝉の声を感じながらヒビヤの意識はなくなった。

2番Aメロ

目を覚ました時計の針が鳴り響くベッドで 今は何時?
8月14日の午前12時過ぎ位を指す
やけに煩(うるさ)い蝉の声覚えていた

※ふとヒビヤが目を覚ましたのは、自室のベッドの上だった。
 慌てて時計を確認するとそれは8月14日の午前12時過ぎ。事故が起こる前に戻っていた。
 やはり夢だったのかと思おうとしたが、煩く鳴く蝉の声がやけに耳に残っている。

2番Bメロ

でもさぁ、少し不思議だな。
同じ公園で昨日見た夢を思い出した
「もう今日は帰ろうか」道に抜けた時
周りの人は皆上を見上げ口を開けていた

※”だけど、やっぱり不思議だよな…"
次の日二人は公園に居て、ヒビヤは夢と似すぎている光景に嫌な予感を覚えていた。
「もう今日は帰ろう」無意識に事故を避けようと、ヒビヤはヒヨリを連れて公園を出る。
そうして歩いて道を抜けた時に、周りの人は上を向きながら何やら叫んでいた。

2番サビ

落下してきた鉄柱が君を貫いて突き刺さる
劈(つんざ)く悲鳴と風鈴の音が木々の隙間で空廻り
ワザとらしい陽炎が「夢じゃないぞ」って嗤ってる
眩む視界に君の横顔、笑っているような気がした

※瞬間、上から落下してきた鉄柱は無残にもヒヨリの身体を貫いた。
耳を劈くような悲鳴が上がり、ヒビヤは目の前の出来事をとても受け入れずに立ち尽くす。
そして再びカゲロウが現れてヒビヤの心を読んだように「夢じゃないぞ」と笑っていた。
再び薄れていく意識の中でみたヒヨリの横顔は、どこか笑っているような気がした。

Cメロ

何度世界が眩んでも陽炎が嗤って奪い去る。
繰り返して何十年。もうとっくに気が付いていたろ。
こんなよくある話なら結末はきっと1つだけ。
繰り返した夏の日の向こう。

※何度時間が戻ったとしてもヒヨリを救う事はどうやっても叶わない。
 そうして繰り返してもう何十年の時が経ち、ヒビヤはふと薄々自分が気が付いていた事を試す決心を した。
 小説や漫画の中でよくある結末、そうだとしたら…

大サビ

バッと押しのけ飛び込んだ、瞬間トラックにぶち当たる
血飛沫の色、君の瞳と軋(きし)む体に乱反射して
文句ありげな陽炎に「ざまぁみろよ」って笑ったら
実によく在る夏の日のこと。 そんな何かがここで終わった。

※ヒビヤは跳ねられる寸前のヒヨリの身体を押しのけて、自らトラックに飛び込んでいった。
血飛沫が上がり軋む身体、それを見つめるヒヨリの瞳。
どこか文句を言いたそうなカゲロウに「ざまぁみろよ」とヒビヤは小さく笑って見せた。
長かった夏の日々が、ここで終わったように感じた。

3番Aメロ

目を覚ました8月14日のベッドの上
少女はただ
「またダメだったよ」と一人
猫を抱きかかえてた

※ヒヨリはは8月14日のベッドの上で目を覚ます。
「また…ダメだったよ」そう呟いて猫を抱きかかえた。

つまりは、ヒヨリもヒビヤを助けるべくループを繰り返していたという結末で終わる。

最後に…

いかがでしたでしょうか?
これはあくまでも私的な解釈ですので間違い、気に入らない点がありましてもどうかご了承ください。

カゲプロには他にも沢山の良曲があります。

この”カゲロウデイズ"は、すべてのきっかけとなった事件でありループの始まりです。

少々難しいような歌詞でもこのようにフレーズずつ解釈していくのは楽しいですし、より楽曲の素晴らしさがわかりますね。
皆様もそれぞれの解釈を是非楽しんで、共にカゲプロを愛していきましょう。

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