ここで大切な仲間(友人)たちが集まるのは、緑の草原。
印象的なのは「夢じゃない」という言葉です。
幻想や空想でなく、思い入れのある、実在する緑の草原で集まろうという固い約束の言葉ではないでしょうか。
元気がないときは、みんなで自然あふれる草原に集まり、いっしょに歌いあう。
そんな仲間がいれば、辛いときも悲しいときも1人じゃないと思えますね。
最後の言葉「あしたははれる」の意味
さあさ
げんきだせ なみだふきとばせ
こえをあわせ うたおう
あしたははれる
あしたははれる
あしたははれる
出典: あしたははれる/作詞:坂田おさむ 作曲:坂田おさむ
仲間たちで歌いあっていると、悲しかった心も徐々に明るくなり、流れていた涙もふきとんでしまいます。
友人たちが声を合わせた歌声に乗って響いた最後のメッセージ。
それが「あしたははれる」
この楽曲が一番伝えたいメッセージ、それがこの最後の言葉であるといえます。
非常によく似た意味であるのが「止まない雨はない」という有名な言葉。
雨が降り続く天気のような、どんよりとした悲しい日々があったとします。
しかし、雨が永遠に降り続け太陽が顔を出さないことはありません。
梅雨の時期もいつかは終わります。
いつか太陽が顔を出すように、前を向いて元気になれる日がくるはず。
それが明日だよという強い応援が胸に響きます。
他に少し似た言葉で、明日があるさという言葉もあります。
どんなに辛い日があっても明日が来ないなんてことはありません。
明日を今日とは違う良い日にするかは自分次第。
明日が来るだけでなく、それが曇りか、晴れかは自分の気持ちの持ちようでもあるといえます。
この楽曲では「あしたははれる」と言い切り、3回も繰り返しています。
それだけ前向きに元気に生きていこうという強い思い、友人たちの愛の力を感じることができます。
けんたろうお兄さん・あゆみお姉さんの卒業の思い~あしたははれるのメッセージ~
MVには思い出映像も…
当時おかあさんといっしょの番組でも流れた「あしたははれる」のMV。
今までの番組のお兄さんお姉さんの懐かしい思い出溢れる映像が流れました。
また、それだけでなく後半には緑の草原で集まる映像も。
そこにはけんたろうお兄さん、あゆみお姉さんだけでなく体操のひろみちお兄さん、ちかお姉さんの姿も。
皆で肩を並べて、ともに笑いあう映像はとても心温まる気持ちになります。
当時観てくれていた視聴者(子どもたち)への思い
おかあさんといっしょにおいて表現されている仲間たちは、一緒に歌ってきたこの4人。
当時観ていた子どもたちも、もうこのメンバーが集まらないという寂しさで番組を観ていたでしょう。
歌詞の世界観では、友人たちの絆が書かれている印象を受けます。
一方、番組においては、このメンバーのおかあさんといっしょは最後。
でも、きっとまた会えるよという子どもたちへのメッセージを感じ取ることができます。
作詞・作曲は坂田おさむさん
坂田おさむとは?
「あしたははれる」の作詞・作曲を手掛けたのは、坂田おさむさん。
速水けんたろうお兄さんの前の歌のお兄さんとして約10年間歌い続け、音楽家としても有名な偉人です。
おかあさんといっしょに提供した楽曲は「にじのむこう」や「ゆめのパレード」、「ありがとうの花」など多数。
いずれも名曲揃い。
誰でも知っている有名な「どんな色が好き」も彼が手がけた楽曲です。
童謡としてのおかあさんといっしょを広げ人気にした功績は非常に大きいですね。
2019年に開催されたおかあさんといっしょ60周年コンサートにも出演しました。
歌詞にかけた思い
けんたろうお兄さん、あゆみお姉さんへ卒業ソングを送った坂田おさむさん。
2人の時代の楽曲提供は多く、自分の交代として入ったこともあり、特に思い入れがあったのではないでしょうか。
「あしたははれる」の歌詞からもそんな優しい温かな思いが溢れています。
自身のブログでもお兄さんたちとの写真をアップするなど、今でも親交があることがうかがえます。