掘り下げて原曲と言えば、フランスの「Comme d'habitude」になります。
しかし、「マイウェイ」というタイトルとして考えると、原曲は、ポールアンカが作ったフランク・シナトラの「マイウェイ」です。
あまりにも有名なので、知らない方はいないといってもいいでしょう。
彼の甘い歌声、どこか布施明の歌声にも重なります。
まさしく、名曲を歌えし歌手というのは、名曲がその人を呼んで歌うべくして歌うことになっていっているのでしょう。
そうです。「マイ・ウェイ」が布施明を呼んだのでしょう。
それくらい布施明の歌声は、聴いているリスナーに説得力のある感動を与えてくれるのです。
「君」とは?
愛と涙と ほほえみにあふれ
今 思えば 楽しい想い出よ
君につげよう まよわずに行くことを
君の心の決めたままに
出典: マイ・ウェイ/作詞:THIBAUT GILLES 作曲:FRANCOIS CLAUDE
「マイウェイ」に出てくる「君」とは、いったい誰のことなのでしょうか。
波乱万丈の人生を選んできた布施明にとっての「君」。
いろいろな解釈がありますし、リスナーにとっても違うとは思いますが、筆者の考えではピンと来る彼女がいます。
ハリウッド女優のオリビア・ハッセイと若い頃に彼は、結婚していた時期がありました。
ハリウッド女優と結婚していたなんて、布施明も只者ではありません。
しかし、元々日本人離れしていた彼は、オリビア・ハッセイと素敵なロマンスを育んでいました。
しかし、それも永続的には続きませんでした。
お互い夢を持つそれもとてつもない大きな夢を背負っている訳ですから、別れが来たとしても仕方なかったのでしょう。
しかし、そんなロマンスを持てたということだけでも、すごく羨ましい人生だと筆者は思います。
だからこそ、リスナーからも「マイ・ウェイ」がわかりやすく入ってきます。
布施明が歌うからこそ情景が描くことができ、伝わりやすいのでしょう。
「マイ・ウェイ」こそ彼の人生そのものなんです。
「君」に込められた布施明の想いとは?
「君」に込められた彼の想いは、いったいどんなものでしょうか。
率直に筆者は、愛しいもの大切なものに対する愛と考えます。
特定してオリビア・ハッセイだけに向けられているのではないのでしょう。
彼の人生で愛してきた人達全てに対しての感謝の気持ちが込められているのではないでしょうか。
それは、恋人に限らず、両親であったり家族であったり友人であったりファンの皆様であったり。
また、「マイ・ウェイ」を聴いた全てのリスナーであったりと様々でしょう。
そんな「君」に対して布施明の心は愛でいっぱいなのです。
それは、彼の歌声からもにじみ出てくるメッセージではないでしょうか。
「君」と布施明との関係って?
「マイ・ウェイ」は旅立ちをテーマにした楽曲です。
ここでの「君」と彼との関係は、「愛」そのものだということは、歌詞の文脈からみても読み取ることができます。
また、遠い昔の日々の思い出の中の「君」を指していることもあるでしょう。
しかし、「君の心の決めたままに」と締めくくっています。
どうやらこの歌詞の主人公は、「君」と手に手をとって一緒に旅立とうとしていることがわかります。
「君」という愛するものと一緒に生きていこうとしている主人公の強い想いが伝わってきます。
「マイ・ウェイ」はなぜヒットしたのか?
布施明のカバー(訳詞・中島潤、編曲・堂本重道)は1972年にシングル「愛すれど切なく」のB面として発売され、その後『NHK紅白歌合戦』でこの曲を3回(1972年、2004年、2009年)歌った。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/マイ・ウェイ
Wikipediaからもわかるように、「マイウェイ」は布施明の代表的ヒットソングです。
では、いったいなぜこんなにも「マイウェイ」はヒットしたのでしょうか。
筆者なりの解釈でヒットの要因を解説していきます。
まず、第一に「マイ・ウェイ」が世界でもヒットしていた名曲中の名曲であったこと。
第二にフランクシナトラが既にカバーしていた楽曲であったこと。
第三に「マイ・ウェイ」の日本語で作られた歌詞が、布施明の人生とぴったりはまった楽曲であったため、リスナーが共感できたこと。
第四に布施明自身が波に乗ったヒットメーカーであったこと。
などが挙げられると筆者は解説します。
「マイ・ウェイ」がヒットしたのはいつ?
「マイ・ウェイ」がヒットしたのは、1972年、やっとテレビが白黒からカラーに変わった頃でした。
「マイ・ウェイ」に込められた想いは何?
「マイ・ウェイ」は、愛するものと別れを経験した主人公を描いています。
しかし、自分の人生を悔いのないように愛する「君」と共に生きようとする強い想いが込められています。
また、「君」と共に生きることが一番大切なことであることも主人公は伝えたいことなのではないかと思います。
布施明の歌声を聴いてみても、決して一人で旅立とうとしているのではないことが伺えます。
彼の熱い想いが伝わってきます。
「心の決めたままに」というところで胸がジーンと来るのは筆者だけでしょうか。