ダブルミリオンヒット曲!
2大巨匠がコラボしました
「WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント」。
長いタイトルも90年代後半の流行りでした。
CDの横長ジャケットも懐かしい……いやいや、知らない世代も多いかもしれません。
ジャケットに写っているのがアーティスト「H Jungle with t」です。
でも何だか見覚えがありますね。
そう、ダウンタウン・浜田雅功さんとミリオンヒットの申し子・小室哲哉さんです。
この写真はジャケット写真を撮ろうとしたのではなくレコーディング中の2人の姿。
それが後ろに小室さんの付き人だったDJ KOOさんが写っていることからも分かります。
きっかけは歌番組のトーク
この曲が誕生したきっかけはトーク中のノリでした。
ダウンタウンが司会をしていた歌番組に小室さんがゲストで出演。
浜田さんが「オレにもミリオンお願いします!」とポロッと言ったのです。
浜田さんはもちろんトークを盛り上げるために言っただけでした。
でも真面目で新しいもの好きの小室さんは、本当に曲を作ってしまいました。
当時「ジャングル」というサンプラーを多用した音楽が流行り始めていたのです。
小室さんはこの技法を取り入れた曲を作りたいと前から思っていたと語っています。
だからアーティスト名も「H Jungle with t」なんですね。
小室さんは新しいことをやってみたかった、浜田さんは小室プロデュースで曲が出せる。
これぞ“Win-Win”な関係ですね。
まずはオリジナルMVをどうぞ
かなり画像が古いのですが、原曲の空気感を分かって頂けたかと思います。
小室さんは曲を作って行くうちに「自然に30代の応援歌になった」と言っていました。
のんびりしたリズムで始まり、徐々に自分を奮い立たせるようにリズムが重ねられていきます。
そしてサビで爆発!
浜田さんの周囲を巻き込む魅力を見事に取り込んでいます。
これもきっと小室さんの計算通りなのでしょうね。
ではどうしてこの曲がこんなにも多くに受け入れられたか、歌詞を見て行きましょう。
サラリーマンへの応援歌
日常に追いかけられていませんか?
たまにはこうして肩を並べて飲んで
ほんの少しだけ立ち止まってみたいよ
純情を絵に描いた様な さんざんむなしい夜も
笑って話せる今夜はいいね…
温泉でも行こうなんて いつも話している
落ちついたら仲間で行こうなんて でも
全然 暇にならずに時代が追いかけてくる
走ることから 逃げたくなってる
Wow- WowWar- WowWar tonight
Wow- WowWar- WowWar forever
出典: WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント/作詞:小室哲哉 作曲:小室哲哉
仕事に追われて家に帰っても寝るだけの毎日……。
バブル景気も弾けてしまった1995年、サラリーマンは日々に疲れていました。
きっと帰り道に街中で、友達と再会をして飲みに行くことになったのでしょう。
顔が赤くなりそうな学生時代の恋の思い出も今となっては笑い話です。
それを話せる旧友とお酒を飲むことで心も癒されます。
「今度温泉行こうよ!」飲みに行くと誰かが必ず言い出します。
でもそれを実行できることって滅多にないんですよね。
学生時代はすぐに予定が組めたけど、今やそれぞれ社会人としての生活があります。
そのためには働かなきゃいけません。
でもいつまで走り続ければいいのか……。
今夜も戦うしかない。永遠に、戦うしかない。
主人公の疲れている様子が見えてきそうです。
壊せ、これまでの自分を!
優しさに触れることよりふりまくことで
ずっとずっと今までやってきた
それでも損したなんて思ってないから今夜も
何とか自分で自分を守れ
B U S A I K U H A M A D A
B U S A I K U H A M A D A
HeyHeyHey 時には起こせよムーヴメント
がっかりさせない期待に応えて
素敵で楽しいいつもの俺らを捨てるよ
自分で動き出さなきゃ 何も起こらない夜に
何かを叫んで自分を壊せ!
出典: WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント/作詞:小室哲哉 作曲:小室哲哉
自分が今までやってきたことを後悔なんてしていない。
周りに合わせるのは大切なことだ。だから「オレは間違ってない」そう繰り返します。
自分を守るために……。
でも本当にそれでいいの?
もう一人の自分が囁きかけてきます。
無理してるんじゃない? 我慢してない?
それが「本当のお前」なのか……?
――違う!!
主人公の中で何かが弾ける音が聞こえたんでしょう。
抑えていた感情を一気に吐き出していくように言葉が溢れてきます。
自分に不満を感じたら自分で殻を壊さなきゃ何も変わらない。
そんな勇気を持つんだって奮い立たせてくれますね。