男との地獄の日々にさよなら!

「地獄に手を振って」というタイトルを模したような、男との地獄の日々にさよならする様子が描かれたこの映像

MVがストーリー仕立てになっていたということで、いよいよ歌詞も気になってくるところです!

実はまた全く別の物語が描かれているんですよ。

ここからはその内容を解釈していくことにしましょう。

ありきたりな言葉では表現できない

恋の歌なんて 聴かないとか 寂しくなったわ
何も光らない空と 憂鬱な体にいっぱい星を描いた

出典: 地獄に手を振って/作詞:理姫 作曲:奥脇達也

恋の歌を聴かなくなったという主人公。

後の部分も踏まえて考えると、これは恋愛に興味がなくなったということではなさそうです。

きっと彼女の言いたいことは「愛してる」のようなありきたりな言葉では自分の気持ちを表現出来なくなったということではないでしょうか。

かといって、他に言葉が見つかっているわけでもありません。

彼女は恋人への想いをどう表現していいのかわからなくなってしまった自分に対して、憂鬱になっているのです。

曇ってしまって何も見えない空に星を描くかのように、主人公は自分の心に言葉を思い描いて探していたのでしょう。

泣きたい夜を堪えている
歌える日々を願っている
誰にも見つけられない愛情を探して
眠れない君にあげる

出典: 地獄に手を振って/作詞:理姫 作曲:奥脇達也

「泣きたい夜」はその憂鬱な気持ちからのもの。

「歌える日々」というのは、その気持ちが晴れた喜びを表しているのではないでしょうか。

そして「誰にも見つけられない愛情」という言葉には主人公がありきたりな言葉では表現出来ないと思っていたことが表れています。

「眠れない君」という表現はきっと、彼に対して自分が癒しの存在でありたいという気持ちの表れなのでしょうね。

彼と過ごす時間以外は地獄?

i’m feeling so blue
ふたりの世界はいつでも
優しい絵本の中で
地獄に手を振っているよう

出典: 地獄に手を振って/作詞:理姫 作曲:奥脇達也

「i'm feeling so blue」は主人公の憂鬱な気持ちを表すもの。

しかしそれとは裏腹に、2人で過ごす時間が幸せだということが描かれています。

主人公はそんな幸せをくれる彼に対して、上手く愛情を表現出来ずに居る自分に不満を覚えているからです。

「地獄に手を振っているよう」という表現は、「彼と過ごす時間と比べると他の全てが退屈」のような意味なのでしょうね。

溢れんばかりの想いに苦悩する主人公

流行りの歌は 聴かないでよ 意味がないから
何も光らない空と 憂鬱な体にいっぱい月を描いた

出典: 地獄に手を振って/作詞:理姫 作曲:奥脇達也

この部分にも、流行りものなんかで自分の気持ちは表現出来ないという主人公の気持ちが表れていますね。

1番でもそうでしたが、歌に例えているところは理姫もやはりボーカリストといったところです。

叫びたいのを堪えている
頭がおかしくなったり
崩れたり ひび割れたりする音だって
すべてあたしが貰う

出典: 地獄に手を振って/作詞:理姫 作曲:奥脇達也

叫びたいのも、頭がおかしくなってしまいそうなのもきっと彼への溢れんばかりの想いから。

表現できないということが、余計にその気持ちに拍車を掛けています。

「崩れたり ひび割れたりする音だって」というのは、彼が辛い思いをしたら…という例えではないでしょうか。

そんなことがあったとしても、自分が全部癒すんだという主人公の気持ちが描かれます。

幸せ過ぎて泣いてしまう