弱った心にそっと寄り添う

UVERworld【just Melody】歌詞を解説!誰に向けたメッセージ?音楽が人と人を繋ぐ…の画像

笑顔を忘れてしまった「君」へ送る、UVERworld『just Melody』。

この曲は、立ち止まってしまった人のことを叱咤するわけでも、慰めるわけでもありません。

ただ隣に寄り添って背中をさすってくれる。

そんな存在がどれほど心強いか、挫折を経験したことのある人なら、きっと分かることでしょう。

先人が残した有難い言葉より、身近な人の温もりの方が弱った心に染みたりするものです。

明確な答えが示されたわけではない。

窮地を脱する裏技を伝授されたわけでもない。

それでもこの曲を聴いた後は、どこか救われたような気持ちになっているはずです。

誰にも助けを求められずにいるのなら、まずは心を裸にしてこの曲の温もりに触れてみませんか?

終わり方がエモい!

キャッチーなメロディーのおかげか、歌詞がすっと頭に入ってきます。

サビなどは特に、思わず口ずさみたくなるような心地よさがありますね。

MVの映像と併せて聴くと、さらに胸が熱くなることでしょう。

注目したいのはMVに登場する少女の表情。

少女は最初、浮かない顔をして人混みの中を歩いています。

誰にも相談できない悩み事があるのか、それとも心を重たくするような出来事でもあったのか...。

少女は横断歩道の真ん中で立ち止まってしまいます。

何も考えずにできていたことが急にできなくなる。

今の少女はそんな状態なのかもしれません。

しかし曲の終盤では、少し微笑んで再び歩き出す少女の姿を見ることができました。

歩き出す直前、少女は何か見つけたように空を見あげています。

もしかしたらこの時、少女の胸にこの曲に込められたメッセージが届いたのかもしれません。

そうしてMVのラストに映し出されるのは、少女が立ち去った後に横断歩道。

思わず「エモい...!」と唸ってしまうような終わり方ですね。

優しさに触れる

人に優しくされて、ようやく自分が傷付いていたことを知る。

そうして溢れだした涙が、嘘偽りのない本当の自分というものなのでしょう。

自分らしく生きるために必要だったのは、心の強さではなく、他人の優しさだったようです。

「君」の孤独に気づいてくれる人

街の人ごみに紛れ一人 冷めた目をして閉じてく その心
優しさは求めずに 傷つくだけなら
人とすれ違ってゆく度に薄れてく君の色 暗い夜に怯えないで

出典: just Melody/作詞:TAKUYA∞・ALICE ICE 作曲:TAKUYA∞・彰

MVの少女の演出は、恐らくここの歌詞からイメージされたものでしょう。

街中や会社、学校などの大勢の人が集まる場所にいる時、ふと孤独を感じたことはありませんか?

寂しいという気持ちは相手がいて初めて感じるものです。

知らない人たちに囲まれていると、自分だけが誰とも繋がれず、1人ぼっちであるかのような錯覚に陥ります。

この曲の「君」も、今まさにそういった孤独感に飲みこまれていく最中なのでしょう。

助けを呼ぶ声すら上げられないまま、ひっそりと心を閉ざそうとしています。

人混みに紛れた「君」の姿は、まるで消えかけの灯火のよう。

しかし、そんな消えかけの灯火にも気づいてくれる人がちゃんといたようです。

「僕」からのメッセージ

It's Melody 失ってしまった心の欠片集め
いつか君が笑えるように yeah
just Melody 本当は優しく無邪気な君の笑顔
いつも僕が守ってくから

出典: just Melody/作詞:TAKUYA∞・ALICE ICE 作曲:TAKUYA∞・彰

誰かの悪意や噂話に触れるたび、自分の中で何かが死んでいく。

しかし自分では、その死んでいった何かに気付けなかったりするものです。

そうしてやがては、笑うことすらできなくなっていくのでしょう。

死んでいったものの正体は、きっと感情のすべてです。

喜びも悲しみも感じない。

そんな心を失くしてしまった「君」に、優しく語りかけてくれた人がいます。

それが「僕」という存在。

『just Melody』の歌詞で歌われているのは、「僕」から「君」に向けたメッセージのようです。

生きていくために必要なもの

毎日を楽しく生きることができたら、生きることはどんなに簡単だったでしょう。

楽しいままではいられない。

だからこそ他人の優しさや温もりが人には必要なのでしょうね。

正しさよりも素直な気持ち