勇利視点から見たヴィクトルっぽいですよね。
物語の冒頭、第1話に「初めて彼のスケートを見たときからずっと、驚きの連続だった」という勇利のモノローグがありました。
スケートを始めた幼少期から、世界でも頭ひとつどころか相当飛びぬけていたヴィクトルに憧れ続けていた勇利。
そして23歳になって、世界で6人しか出場できないグランプリファイナルという大会で、やっとヴィクトルと同じ舞台に立てたのです。
成績は散々でしたが、きっと勇利が、輝きながら戦うヴィクトルの姿に見とれて追いかけ続けた結果、『ユーリ!!! on ICE』という物語が始まったのだと思います。
細身の身体に闘志を宿すユーリ
waiting for the light
何も聞こえない
きらめく Butterfly
光の中で
輝くための傷は厭わない
輝きながら
君が教えてくれた
出典: You Only Live Once/作詞:西寺郷太 作曲:彦田元気
この部分はユーリを歌っているようですよね。
というのも、初めてできた友達に「ソルジャーの目をしていた」と言われたユーリ。
それは、才能のある自分がスケートをすることで国の援助を受け、幼い頃から一家を支える大黒柱だったことも関係しているのかもしれません。
ユーリは絶対王者のヴィクトルに憧れる、というよりは追いついて追い抜きたい、自分にはそれができる、と感じています。
そのためには、たとえ傷つくことも厭わない。ユーリの物語にはそういう力強さを感じますよね。
ヴィクトルの光になった勇利
You're amazing
僕ら言葉をなくす
力尽きても
Everybody knows you're right
君の姿は美し過ぎて
出典: You Only Live Once/作詞:西寺郷太 作曲:彦田元気
When you're sad and hard time
We believe in you
Oh I'm just dreaming of the day
今までの日が報われるほど響け
Thunderous applause
輝くために生まれてきた、と
輝きながら
君が教えてくれた
出典: You Only Live Once/作詞:西寺郷太 作曲:彦田元気
ここは、ヴィクトル視点から見た勇利を思わせる歌詞です。
勇利はメンタルもフィジカルもボロボロで、大事な大会でボロ負け。
その後戻った故郷で、ヴィクトルが演じたプログラム「離れずにそばにいて」を滑った動画がSNSで拡散され、世界中で話題になります。
もう一つのきっかけが後に明らかになりますが、ヴィクトルはあの動画を見て、勇利に会ってみようという想いを強くしたことは間違いないと思います。
また、ヴィクトルは連戦連勝の絶対王者ですが、常にトップで居続けると、かえってモチベーションを保てないものですよね。
名選手を育てることになるのか、自分のライバルを育てることになるのか。
どちらにしても勇利の姿は、閉塞感を感じていたヴィクトルに射した一筋の光明、だったのかもしれません。
ふたりのユーリと、ヴィクトルと、スケーターたちの物語
『ユーリ!!! on ICE』のメインストーリーは、たしかにふたりのユーリとヴィクトルが中心です。
しかし、他の選手たちも世界のトップスケーター。
それぞれに魅力的なキャラクターで、それぞれにバックストーリーがあり、様々なものを抱えていますよね。
その誰もが、会場中からの割れんばかりの拍手を受け、最高の演技をするために大会という晴れ舞台に挑むのです。
アニメ放送時のED映像は、劇中に登場する各国のフィギュアスケート選手のインスタグラム(を模したSNS)でした。
きっと、他の選手たちもユーリたちのように、より強い光に向かって輝きながら戦っているひとりひとり、なのではないでしょうか。
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