人類は、アンドロイド兵士を駆使し、幾度も地球に降下しようとします。

その過程で犠牲になるアンドロイド兵士たち…。

彼らは、繰り返される惨劇に心を痛めます。

それでも、戦場で散った友の笑顔、消滅した機体の思いを胸に、戦いに臨んでいるのでしょう。

戦いが終わる日を待ち望みながら。

望むことが無意味だと分かっていても、愛する存在との幸せな未来を思い描くのではないでしょうか。

戦場は、非日常的な出来事の連続。

そこに立つ者たちは、自分の無力さを痛感すると共に、永遠に悪夢が続くような感覚に陥るものです。

だからこそ、「ああ」と詠嘆し、平穏な日常生活が訪れることを切に願っています。

生かされない教訓

無残に壊される自然

歌詞の後半部分では、自然美と戦争を対比。

武力行使による残酷さが色濃く描写されています。

あふれる緑
こぼれる命
風は今も遠く

出典: Weight of the World/壊レタ世界ノ歌/作詞:ヨコオタロウ 作曲:岡部啓一

が豊かな大地。

そこでアンドロイド兵士と機械生命体が激突します。

に吹かれて揺れる草花を感じることもなく。

両者は、目の前の敵にだけ意識を集中させています。

剥がれる錆と
蠢く刃
死が潜む森に

出典: Weight of the World/壊レタ世界ノ歌/作詞:ヨコオタロウ 作曲:岡部啓一

元々アンドロイド兵士は、人類の希望であり、平和をもたらす救世主

しかし、戦争によって正義と悪の境界線を区別することが難しくなるのではないでしょうか。

どのようにして機械生命体を破壊しよう。早く息絶えてほしい。

普段の生活で持つことのない感覚は、アンドロイド兵士の正義を狂気に変えるのでしょう。

狂気で自我を忘れ去り、一線を越えて兵器に…。

その様相が「~刃」と表現されているようです。

心がない兵器の視界には、風光明媚な景色が映りません、

ゆえに、敵だけでなく、周囲の自然環境も破壊。

焼け野原が広がり、野生動物が住処を失います。

雄大な森を「死~森」に一変させるでしょう。

人類の歴史を背負い

これが僕の呪い
約束殺す痛みが

出典: Weight of the World/壊レタ世界ノ歌/作詞:ヨコオタロウ 作曲:岡部啓一

武力で解決できないことを頭で理解していながらも、人類は幾度も戦争を発生させてきました。

たくさんの血が流れ、土地が荒廃したにもかかわらず…。

終戦に伴って二度と戦争しない旨を約束した後でも、戦争という強硬手段を選択しています。

人類が開発したアンドロイド兵士は、そのような負の歴史を背負わされているのかもしれません。

戦場で狂気の沙汰となる自分自身を「呪い」と表現し、心を痛めているのではないでしょうか。

心の痛みは、終戦時に結ばれた約束と共に、討ち果たした機体を想起させるのでしょう。

しかし、アンドロイド兵士には、物思いにふける余暇などありません。

心の痛みを原動力に変え、任務を遂行します。

一刻も早く戦争が終了することを願って…。

さいごに

南條愛乃【Weight of the World/壊レタ世界ノ歌】歌詞の意味を解説!僕の願いとは何?の画像

ゲーム「NieR:Automata」の作風に合わせて作られた【Weight of the World/壊レタ世界ノ歌】。

戦争による悲劇を美しく描ています。

人類が進化してもなお引き起こす戦争という過ち。それに巻き込まれるアンドロイド兵士。

まざまざとゲームの世界が脳裏に浮かぶでしょう。

ぜひ一度、ハイレゾ音源で雰囲気を満喫してください。

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