ここで初めて登場する「Dream In Drive」という歌詞

意味としては「夢の中を駆けていく」といったところでしょうか。

いつか自分たちが音楽から離れる時が来たとしても、その音を忘れたくないといっているのです。

いつまでも自分の夢を追って、夢の中で生きていく。

人間の闇を謳い上げることをテーマとしている彼らですが、この楽曲には強い意志が込められています。

ロックサウンドに乗った重みのある歌声が更に情を揺さぶってくる1曲です。

先を見据えるオーラル

燃ゆる意思

Who drowns my brain?
火がついた脳細胞
From the birth till the end
やり場ない代償も切り裂いて

出典: Dream In Drive/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也

歌詞の1行目に描かれていることについてみていきます。

ここでは「自分以外の誰かに操作されている」と自分の意思とは裏腹な感情が表出されています。

一見ネガティブに感じられるフレーズですが、続きの歌詞に注目。

まとめると、「人生の後悔や失敗すらも振り払って覚醒したように突き進む」というニュアンス。

だからこそ、ここで自分を操作しているのは変化を遂げた新たな自分だと解釈出来ます。

1番とは打って変わって暗闇の中に熱を帯びたような力強さが伝わってくる歌詞です。

終点は存在しない

未完成な僕はいつも夢へ
終わりのない
赤い線で君と繋いでいく
I want you to tell me

出典: Dream In Drive/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也

現状が不完全で、今だ拭えない煩悩の数々があることを示しています。

だからこそ、目指す先の夢が鮮明に感じられ、向かう意欲が湧いてくるのです。

更に、人間は自分に無いものをひたすらに欲しがる生き物。

仮に1つの夢を掴み取ったとしても、またその状態に満たされていないと感じるのです。

だからこそ2行目に描かれているように、終点は存在しないのかもしれません。

それはTHE ORAL CIGARETTESというロックバンドにも共通していえること。

数々の夢を追いかけた先にあるのは、また大きくなった夢なのだと解釈出来ます。

ありのままの自分で

世界をそっと頼りない面影で包む様
呑み込んだ Dream In Drive

出典: Dream In Drive/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也

歌詞1行目で述べられている「頼り~」はまさに自分たちの形容だといえます。

自分たちに圧倒的な自信があるわけでもない。

だからといって、何かを諦めたり辞めたりしようとは考えてはいません。

そんなありのままの自分たちで音楽を奏でて、世界に認識されていこうとする姿。

彼らの丸みを帯びた穏やかさと、成長を感じられます。

穿っていた青さが無くなって、1つ大人になった彼らの描く詞にはどこか安心感があります。

ロックバンドとしてのこの先

見えた先に

始めから決まっていたんだろ
夢で終わらせない
赤い線で君を確かにしたい
I want you to tell me

出典: Dream In Drive/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也

これまでには使われなかった力強い言葉遣いがなされているフレーズが特徴的です。

今までは半ば言い聞かせるように自分を突き動かしてきました。

しかし、様々な状況を考えていく内に、もう先へと進む以外方法がないと覚悟をしたのです。

夢は叶うまでが夢であり、叶えることが出来れば夢とはいえません。

自分たちがあの日描いた夢を確固たる現実のものにしようという強い意志を感じられます。

憂いても進み続ける