インパクトのあるハスキーボイスで始まった「ずるい人」。

いよいよ歌詞に「ずるい」という言葉が出てきて、さらに謎は深まります。

「あの時」ってどんな時?

ねえあの時さ、
どうしてそっちが泣きそうになってたの

出典: ずるい人/作詞:上野はゆね 作曲:上野はゆね

普通なら女性のほうが泣きそうになるタイミング……なんでしょうね。「あの時」というのは。

それなのに「どうしてそっちが~」という話です。

ただ「あの時」とはどんな時なのか?はこの時点ではまだ謎。

続きを聴いてみましょう。

「ずるい」の登場は1回だけ

目が合うとまた変な顔してきて
君らしい ってため息でて
なんか ずるいよな

出典: ずるい人/作詞:上野はゆね 作曲:上野はゆね

「目が合うと」が「目がハウと」に聴こえる「ため息」みたいな発声になっていてシビレます。

魅力的でずるい曲!そう感じるポイントで実際に「ずるいよな」という決め台詞が投下。

ズドーン!

実は「ずるい人」という曲の中で「ずるい」という歌詞が登場するのはここだけなんです。

それなのに!

たった1回の「ずるい」で何度も「ずるい!ずるい!」と繰り返されたほどの衝撃を受けます。

どうしてずるいと思った?

女性が泣きたくなるような「あの時」があったことは間違いありません。「君」との間に。

その時「君」は「泣きそうになってた」のに「目が合うとまた変な顔」してきた模様。

この「君」の一連の行動が「ずるい」というわけですね。

「ずるい人」とは「君」のこと。「ずるい」のは「君」の「泣きそう」からの「変な顔」

ただ女性が「君」のことを「ずるい」と思った「あの時」がどんな時なのか?はまだ謎のまま。

そのせいで「女性がなぜ君をずるいと思ったのか?」はまだわかりません

なんとな~く想像はつきますが、さらに続きを聴いてみましょう。

「君」との関係性は?

「ずるい人」を聴いていると謎が深まる理由は、「君」との関係性がなかなかはっきりしないから。

ここからはその関係性をイメージできる具体的な描写が出てきます。

幸せだった「洗濯デート」

君の汚い部屋は落ち着くの
洗濯物の山
一緒に行くコインランドリー
それくらいのデートがいつも幸せだったの

出典: ずるい人/作詞:上野はゆね 作曲:上野はゆね

大盛り上がりのサビです。

一気に涙が溢れます。

「幸せだった」なんて過去形じゃないですか。終わっているんです。「君」との関係は。

「コインランドリー」に「一緒に行く」ことを幸せなデートというほど慎ましい彼女だったのに。

一緒にいると落ち着く存在。心から愛していたんですね。「君」のことを。それなのに……。

生活感のある深い関係性

寝顔を見ながら出かける朝
起こす事もなくなったから もう
知らないよ

出典: ずるい人/作詞:上野はゆね 作曲:上野はゆね

ほぼ一緒に暮らしていたのか、時々お泊りしていたのかはわかりません。

でも朝なかなか起きない「君」を起こすのが彼女の日常だったんですね。

恋愛のカタチは人それぞれですが、生活感のある夫婦みたいな深い関係性だったのでしょう。

でもそんな日々は終わってしまった。だから「もう知らないよ」と女性はスネて見せます。

続いて「Oh yeah!」と絶叫。今にも泣きだしそうなのに強がっている?

心配になります。

別れ話をされた「あの時」