合唱曲「言葉にすれば」を覗いてみよう!
テーマは「つながる」
言葉にすれば 僕達がめぐり逢い
見つめる瞳に 高鳴る喜びが
貴方という名の 未来の自分へ
扉を開こう 重なる物語
さあ聞こえる 今すぐ新たな未来がめぐり逢う
出典: https://twitter.com/gassyoubot/status/634690176778768384
2007年度のNHK全国学校音楽コンクール高等学校の部の課題曲は「言葉にすれば」でした。
これまでにもNHK全国音楽コンクール(N コン)は学生を対象としていることもあって、ドリカムの吉田美和や森山直太朗などを含めたJ-POP歌手が課題曲を作曲していることがありました。
今回、紹介する第74回の課題曲になった「言葉にすれば」はポップス+合唱曲であるといえます。それは、人に訴えようとするポピュラーミュージックであるポップスと、学校の音楽の授業で習うような複数に分かれたパートを歌う合唱曲を合体し、一本化させたという意外な曲になっています。
恐らく、コンクールに興味を持ってくれる人の数を増やすことを目的とした主催者の並々ならぬ努力が実ったのではないかと思われ、主催者の意気込みが感じられます。
「言葉にすれば」を作詞したのは・・・
作詞はゴスペラーズの安岡優
早稲田大学のアカペラサークル“Street Corner Symphony”出身。1994年に活動を開始させた男性5人組のミュージシャン。メンバーは村上てつやをリーダーとする黒沢薫・北山陽一・酒井雄二と、「言葉にすれば」の作詞をした安岡優の5人です。
安岡優は1974年8月5日生まれで、出身は福岡県。ゴスペラーズでは最年少です。愛称はヤング、ヤス、ユタカさん。独特な甘い声の持ち主。だけど、この声が他のメンバーの声とピッタリ合うということで人気があります。ゴスペラーズでの作詞が多く、他のアーティストにも歌詞の提供をしています。
作曲は共同作品
有名音楽家とは?!
「言葉にすれば」の作詞はゴスペラーズの安岡優ですが、作曲の方は安岡優と有名音楽家の共同作品です。では、その有名音楽家とは誰か、大変気になるところだと思います。安岡優と共同で作曲した人は“松下耕”です。『知らな~い!』という人もいると思いますが、松下耕は1962年10月16日生まれ、東京都出身の作曲家でもあり合唱指揮者でもあり、編曲家としても幅広く活躍している音楽家なのです。
これだけ聞いても『スゴイ!』と言いたくなりますが、すごいところはこれだけではありません。松下耕は優秀かつ有名な音楽大学である“国立音楽大学作曲学科”を首席で卒業しています。そして、それだけにとどまることなく、ハンガリー・コダーイ研究所の合唱指揮マスターコースを修了しているのです。これだけ聞くと、松下耕が有名音楽家だと頷けますね。
歌詞の意味を考える
新しい自分と出会うため?
歌詞は聴いている人それぞれの受け取り方があると思われますが、全体的な意味としては、
“自分が思っていることは言葉にしてみよう!そして、一人で思うだけではなく誰かに伝えたみよう!そうすることで友達ができる!仲間ができる!その輪が広がって、みんなでそれぞれの夢を話し合ってみよう!迷っている仲間がいたら、困っている仲間を見つけたら、お互いで支え合っていこう!そうすればそれぞれの人がいつも新しい。未来の自分に出会うことができるから!”といった感じの内容であるように思えるのは私だけではないはずです。
最近人と話すことが少なく、自分の想いを誰かに話す機会はなかなか見つけられないかもしれません。でも、誰かに思いを言葉にして伝えることで仲間が増えていくといった歌詞から、現代の若者の気持ちを上手に表現しているといえるのではないでしょうか?!
メロディーの魅力について
合唱の種類
「言葉にすれば」では以下の3つの種類があります。
- 混声四部合唱
- 女性四部合唱
- 男性四部合唱
それぞれの内容は次のようになります。
[混声四部合唱]
ソプラノ・アルト・テノール・バスの4つの声部からなる合唱
[女性四部合唱]
女性のみの合唱でソプラノ・メゾソプラノ・アルトの3部に分かれることが多い。
[男性四部合唱]
変声期を過ぎた男性だけの合唱