宇多田ヒカルが用意した罰とは

Utada【Come Back To Me】歌詞の意味を和訳して解説!忘れられない人がいるあなたへの画像

Baby come back to me
I'll be everything you need
Baby come back to me
You're one in a million (One in a million)

出典: Come Back To Me/作詞: Utada, M.S.Eriksen, T.E.Hermansen 作曲: Utada, M.S.Eriksen, T.E.Hermansen

クライマックスになります。

リフレインですので一部だけ紹介するに留めます。

「Baby,私のもとに戻ってきて

私はあなたが望むものすべてになるから

Baby,私のもとに帰ってきてね

あなたは100万人に1人の人だから

(100万人に1人のあなた)」

「Come Back To Me」と歌い続けてみても願いは叶いませんでした。

ずっと過去に幽閉されたままの私を描いてこの曲は終わってしまいます。

過ちを犯した私を安易に救わないこと。

宇多田ヒカルが主人公の私に用意した罰とは救いのない未来しか描かなかったことなのです。

私の願いは叶えられない。

宇多田ヒカルは主人公の甘さに対して相応の裁きをしているのです。

リスナーの中には私に肩入れできないもどかしさを宇多田ヒカルに向ける方もいらっしゃるかも。

しかし宇多田ヒカルは決して主人公を救っていないことを読み解いてほしいです。

誰にでもそれぞれに忘れられない人がいます。

過去の人に未だ心を奪われてしまうことは珍しいものではありません。

なぜ忘れられないほど大切だった人との関係が破綻したのか。

その理由もそれぞれでしょう。

願いが叶うならばもう一度やり直したい。

しかしその願いを叶えることを宇多田ヒカルは許しませんでした。

叶わない想いだけを切々と歌いきって終わりにします。

未来へと目を向けることを忘れた主人公の姿に対しての消極的な評価を歌詞の裏面に書いているのです。

表層だけをなぞってポップ・ソングとして楽しむだけでもこの曲の価値はあります。

しかし宇多田ヒカルが歌詞の裏面に記したことまで読み直すと、より深い意義を感じる歌になるでしょう。

Come Back To Me

忘れられない人は誰にでもいるはず。

それでも今ある愛をくれぐれも大切にしてという宇多田ヒカルが裏面に書いた願いを聴き遂げたいです。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

OTOKAKEと宇多田ヒカルの軌跡

東京の夜、母の影

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中でも東京の夜の姿を描いた作品をご紹介。

東京NIGHTS

偶然なのか母である藤圭子の「女のブルース」と重なる描写があります。

渾身の解説記事です。

ぜひご覧ください。

2002年に発表された宇多田ヒカルの「東京NIGHTS」は憧れた東京生活の表と裏を描きます。東京の何が人を惹きつけ、ときに哀しませるのか。歌詞を解説しながら東京の街を再確認しましょう。

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