「最後の晩餐」をイメージした”しまさか”のイラスト。

このイラストは額縁に飾られていますが、ときおり2人の姿が額縁の中から姿を消しています。

「最後の晩餐」を終えた”しまさか”は、囲われた世界を超えて何処へ行ったのでしょうか?

立派な額縁はきっと退屈な世界の象徴。

”しまさか”は狭い世界の常識にとらわれて、自分を見失っていたのかもしれません。

しかし、残された時間について考えたとき、2人はこのままではダメだと思ったはず。

きっと”しまさか”は、自分たちの世界を一度終わらせ、また復活を果たしたのだと思います。

物憂げな表情の内側

つづいて、バーテンダー風の衣装を身につけている”しまさか”のシーンについて解説していきます。

前述した通り、このシーンのときの世界は現代を生きている”しまさか”の様子。

額縁に囲われた世界から抜け出した2人ですが、その表情は物憂げです。

”しまさか”の2人はいったい何を考えているのでしょう?

目隠しは意志の喪失?

衣装の違いに関わらず、”しまさか”は目隠しをしているときが多くあります。

この目隠しは意思の喪失を意味しているのではないでしょうか?

世界が変わっても自分が変わらなければ、すべて同じこと。

現代もまたつまらない世界のままです。

見ないフリをしないで。

自分を隠さないで。

目隠しが外れたとき、2人は本当の意味で復活を果たすのかもしれません。

物憂げな表情の”しまさか”は、きっと残された人生をどう生きるべきか思案しているのでしょうね。

魂の熱を感じる

”しまさか”がバーテンダー風の衣装を着ているシーンでもっとも印象的な部分。

それは、心臓が燃えている描写でしょう。

物憂げな表情のまま横たわった2人。

一見すると思い悩んでいるようにも見えますが、その体の中では熱い魂が燃えています。

今を生きるとは、命を燃やすこと。

自分の生命をしっかりと感じ取ったとき、人は残された時間について想いを馳せるものなのかもしれません。

この命はやがて燃え尽きてしまう。

魂の熱を感じれば感じるほど、強く「終わり」を意識させられます。

しかし、それで良いのではないでしょうか?

「終わり」を知っているから、人は今を大切に生きようと思える。

だからこそ、つねに命が燃えていることを感じているべきなのだと思います。

世界滅亡の日に何をする?

この曲のテーマは「世界滅亡の日」。

しかし、その世界とは終わるべくして終わる世界なのだと思います。

命が有限であるように、世界もまた永遠ではない。

今日がその世界の終りの日なのだとしたら、あなたは何をしますか?

「ラストデイ」をどう過ごす?

歌詞の中で歌われている「ラストデイ」。

これは世界の最後とも命の最後とも捉えることができます。

どちらにせよ、世界が終わるなら命も終わり、命が終わるなら自分の世界はそこで幕を閉じるでしょう。

「ラストデイ」をどう過ごすか。

それについて考えると、自分が生きていくうえで1番大切にしたいものが見えてくるかもしれません。

そして、1番大切なものが分かったなら、終わりの後にまた新しい世界をつくっていけるはずです。

君に逢えた喜び

”しまさか”が世界が終わる日に伝えたかった『ラストフレーズ』。

それは、「君に逢えた喜び」です。

「僕」が「僕」でいられたのは、「君」の存在があったから。

”しまさか”は世界最後の日になって、ようやく「君」の大切さに気付いたのかもしれません。

そうして、最後に伝えたいことは「それだけ」だと繰り返します。

もし、”しまさか”が新しい世界で復活を果たせたなら、次こそ「君」との未来を歩んでいけると良いですね。

最後に

志麻&となりの坂田。(浦島坂田船)【ラストフレーズ】MV解説!最後に何をする?もし世界が滅亡するならの画像

『ラストフレーズ』は人生の残り時間について考えさせられる曲でした。

いつか来る終わりに向けて、私たちは悔いのない人生を歩んでいかなければなりませんね。

浦島坂田船が歌う夏の恋