「エイリアンエイリアン」とは
楽曲について
「エイリアンエイリアン」はボカロP・ナユタン星人によって手がけられた楽曲です。
自身6作目の本楽曲は2016年4月5日にニコニコ動画に投稿され、瞬く間にミリオン再生を突破しました。
中毒性にハマる
楽曲の特徴はなんと言っても耳に残る中毒性。
一度聞いたらが頭から離れなくなるインパクトのあるサウンドが病みつきです。
エイリアン、すなわち宇宙人。未知の代表ともいえる存在です。
好奇心と恐ろしさを感じる、未確認の生命体。それが楽曲のタイトルとなっています。
耳なじみのあるメロディの正体はミステリー定番のBGM「トワイライト・ゾーン」のテーマ曲。
テレビ番組等で誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
宇宙人やUFOなど、未確認生命体のイメージが自然と脳に浮かんできます。
定番メロディーのアレンジによって、リスナーは楽曲の不可思議な世界に誘導されていくのです。
宇宙人をタイトルにした楽曲ですが、その真のテーマは意外にも恋。
なかなか結びつかない二つですが、どのように関連していくのでしょうか。
歌詞の意味を紐解いていきましょう。
恋に落ちる
ときめきに出会う
ゆれる街灯 篠突く雨
振れる感情 感覚のテレパス
迷子のふたりはコンタクト
ココロは恋を知りました
出典: エイリアンエイリアン/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
冒頭の歌詞が表すのは恋に落ちた衝撃です。
電灯を揺らす程激しい雨。激しく動揺する心はその大きさを物語っています。
ビビッと電流が流れるような直感が、恋の始まりを告げました。
言葉がなくても心と心が通い合う。
初めて彼を見た瞬間に、主人公はそんな不思議な感覚を覚えたのです。
心の動き
タイトロープ ツギハギの制服
重度のディスコミュニケーション
眼光 赤色にキラキラ
ナニカが起こる胸騒ぎ
出典: エイリアンエイリアン/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
続く歌詞はどこか危険な予感を感じさせます。
最初にくる言葉は綱渡りの縄。これは危険を冒すことを表しています。
続く制服は、着ている人の社会的な属性の象徴。
学生だったり、会社員だったり、どこに所属しているかを一目で表す目印のようなものです。
それが継ぎ接ぎであることは、相手が何者であるかはっきりしないということ。
得体の知れない人であることを意味しています。
その上、相手との意志の疎通はうまくできないようです。
赤く光り輝く瞳が、何かを訴えていることだけが伝わります。
淡々と続く言葉の羅列。
まさに宇宙人との邂逅といえる場面です。
この歌詞は、恋に落ちた主人公の混乱を描いていると想像できます。
主人公にとって恋をすることなど初めての体験だったのでしょう。
未知との遭遇に、どうして良いのか分からないのです。
意志の疎通が計れないのは、緊張してうまく喋ることができないことを表しているのでしょう。
輝く瞳の赤色は、主人公の心が感じる危険信号です。
信号や警報に使われているように赤色は注意を引きます。
自分の知らない体験への恐怖心や、初めての恋への興奮。
そんな未知なる感覚が主人公の胸をざわつかせているのです。
未知に触れる
エイリアン わたしエイリアン
あなたの心を惑わせる
交ざりあう宇宙の引力で
感じてる気持ちはトキメキ
出典: エイリアンエイリアン/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人
初めて出会う相手。異なる価値観を持ち、何を考えているかわからない存在。
同じ人間であっても得体の知れない恐怖や好奇心を感じることがあるでしょう。
そんな自分にとっての未知を、歌は宇宙から飛来した生命体に置き換えます。
サビで主人公は自分自身を宇宙人にたとえています。
自分の心から沸き上がる感情が未知であること。
相手から見て自分が未知の生命に見えるだろうことを表しています。
突然恋に落ちた混乱から、主人公は挙動不審になっているはずです。
うまく言葉すら発せない様子は、それを見る相手にとっても不思議に感じるものなのではないでしょうか。
主人公を見る彼にとって、彼女は未知の存在。つまりは宇宙人なのです。
無限の広がりを見せる人の心。
その様相は果てしなく広がる宇宙にも似ています。
全く違う二人の人間、それはそれそれ別の宇宙を持っていると表現できるでしょう。
初めて出会う宇宙を前に、主人公の心はときめきを感じているのです。
エイリアン あなたのエイリアン
引きあう心は逃れられない
あなたに未体験あげる
異世界の果てまで トキメキ スキ
出典: エイリアンエイリアン/作詞:ナユタン星人 作曲:ナユタン星人