求めすぎに注意!

【Love it!/ヒステリックパニック】歌詞を解釈!こじらせるのもホドホドにした方がいいみたい…の画像

ヒステリックパニック『Love it!』で歌われているのは、こじらせた承認欲求。

認められたい、求められたい、愛されたい……。

程度の差こそあれ、誰もが持っている欲求です。

しかしそういった承認欲求が大きくなりすぎると、情緒が不安定になっていきます。

過度な期待は失望に繋がる。

何事もホドホドに抑えておくのが良いのでしょうね。

『Love it!』を聴くと、求めすぎることの恐ろしさを感じます。

そうは言っても、曲自体は非常にキャッチ―で歌詞も軽快。

歌われている内容と音楽のギャップが癖になること間違いなしです。

ウサギはメンヘラと似ている?

タイトルの『Love it!』、ラブ イット……ラビットにかけて、MVには着ぐるみのウサギが登場します。

「寂しいと死んでしまう」なんて言われるウサギは、愛に飢えている人間そっくり。

憶病で寂しがり。

ウサギのイメージは、メンヘラのイメージと似ているのかもしれません。

しかし、このMVに登場する2羽(2人?)のウサギは随分とやりたい放題……。

ラストシーンでは取っ組み合いの末、片方の着ぐるみの頭が取れてしまいます。

そして、上に跨ったウサギが下のウサギの首を絞めるという、なんとも不穏な空気で終了。

承認欲求をこじらせたせいで、ウサギのカップルはとんでもない結末を迎えてしまいました。

与えるよりも与えられたい

ここからは軽快に病んだ壮絶な歌詞について解説していきます。

満たされない承認欲求を持て余し、自分でも気づかないうちに狂っていく。

人との付き合いは苦手。だけど1人は寂しい。

できるなら相手の方から、自分を求めにきてほしい。

与えるより先に与えられたいという気持ちは、共感できる人も多いことでしょう。

自分たちはハグレモノ

僕ら今夜もナニカ求め 共に手叩く
胸のスキマ埋まらないまま とりま手鳴らす
群れるの苦手なハグレモノたちのふれあいひろば
「Zoo」に集ったフレンズども
(うおっお おっおっお~)

出典: Love it!/作詞:とも 作曲:ヒステリックパニック

求めているもの。それは自分でもよく分かっていないようです。

しかし、胸に大きな穴が開いてしまっているのは事実。

どうすればいいのか分からない。

やるべきことが見つからない。

まあ取りあえず似た者同士で手でも叩いておこうか。

歌っている内容が重たいのか軽いのか。聴いている人を混乱させますね。

自分たちは群れを成せない「ハグレモノ」。

そんな孤独な人間が集まった場所を「ふれあいひろば」に例えています。

また「フレンズども」という表現は、仲間意識というより皮肉に聴こえますね。

強くなるメンヘラ感

認めてくれ 求めてくれ
まとめると、もっと褒めてくれ
ねぇねぇ 寂しい 侘しい 虚しい
哀しいかな 愛が欲しいなぁ いいなぁ
いつしか心の底 穴が空き カラッポのバケツ
中身足されないから 満たされない
また片隅で震えてる一晩中

出典: Love it!/作詞:とも 作曲:ヒステリックパニック

ここの歌詞では満たされない承認欲求が爆発しています。

欲求や不満をひたすら羅列していく様は、すでにかなりメンヘラっぽい。

「いいなぁ」と他人を羨ましがるのも、自己肯定感が低いせいなのでしょう。

穴の開いたバケツのように、誰かに何か与えられても、心が一向に満たされない。

しかし本人は、「足されない」だから「満たされない」と考えているようです。

心に開いた穴を塞ぐより、途切れることなく供給してほしい。

他人任せとも言える考え方ですが、誰かに縋ることでしか生きられないのかもしれません。

震えながら夜を過ごし、また愛を求める。

いよいよメンヘラ感が強くなってきました。

愛される自信がない

誰のことも信用できない。

それは恐らく自分に自信がないから。

そもそもメンヘラの多くは、自己肯定を他人に求めています。

誰かに認められることで、初めて自分が存在できる。

だから余計に他人に縋り、承認欲求も強くなっていくのでしょう。

幸せじゃないなら手を叩こう