Tab譜・楽譜・コード譜それぞれの特徴
ギターで曲を弾きたいと思ったとき、必要になるものが譜面です。
曲を聴いて、メロディーやコードを完璧に暗記できればいいですが慣れないうちはそうもいかないですよね。
ギターで使用する譜面には、五線譜が描かれた楽譜以外にもTab譜やコード譜が存在します。
それぞれどのような違いがあり、どのように活用すればいいのでしょうか?
まずはそれぞれの特徴や使用時のメリットとデメリットについて頭に入れていきましょう。
Tab譜とは
Tab譜は、ギターを弾くための指のポジションをわかりやすく示した譜面のことです。
簡単にいえば、Tab譜のとおりに指を動かすだけでとりあえずギターを弾けるようになります。
そのため、ギター入門者の場合、まずはTab譜から入るという人が多いです。
メリットは「ギター初心者でもわかりやすい」という点、そしてデメリットは「メロディーをイメージしづらくリズム感が身に付きにくい」という点です。
楽譜とは
楽曲を拍子記号や音符などで表現したもので、すべての楽器のパートが記された総譜や楽器のパートごとに分かれたパート譜などがあります。
メリット・・音程やメロディーをイメージしやすい
デメリット・・初心者が理解するには勉強が必要
楽曲を拍子記号や音符などで表現したもので、すべての楽器のパートが記された総譜や楽器のパートごとに分かれたパート譜などがあります。
メリットは「音程やメロディーをイメージしやすい」という点、デメリットは「初心者が理解するには勉強が必要」という点です。
コード譜とは
コード譜は名前の通りコード名が記載された譜面のことです。
具体的には、CやGなどのコード名の下に歌詞が記載されています。ギターの弾き語りで使用されることが多いです。
メリットは「コード進行から直感的に演奏しやすい」という点、そしてデメリットは「コードを理解していないと使えない」という点です。
単純にギターを弾いてみたいならおすすめはTab譜
Tab譜は、それまで楽器演奏の経験に乏しく音楽の知識がなかったとしてもギターを演奏できるようになる譜面です。
そのため「とにかくこの曲を弾いてみたい」あるいは「時間をかけずにギターを弾けるようになりたい」といった希望を叶えてくれやすいといえます。
その反面、上手に演奏するためにはリズム感を養うための訓練を同時に行わなければなりません。
ギター以外の楽器の演奏経験があったり、リズム感には自信があるという場合には、Tab譜はおすすめです。
楽譜がすらすらと読めて、即座にメロディーが頭の中に浮かんでくるという状態は楽器を演奏する上で理想的ではありますが、ギターの演奏や作曲に必ずしも必要とはいえません。
Tab譜がギターを楽しむきっかけとなってくれることは間違いないでしょう。
楽譜が読めれば楽曲を正確にとらえることができる
プロのミュージシャンであっても、楽譜を読めないという人がいます。
しかし、楽譜が読めない場合、ある問題が生じます。それは、ギター以外の楽器と合奏する際に、お互いがひとつの楽曲を正確に理解するためには一体どうすればいいのかという問題です。
楽譜にはメロディーだけでなく、拍子記号や休符記号が登場します。
これらを正確に理解することができれば、正しいリズムを刻むことができるというわけです。
そのため、他の楽器やボーカルと合奏するのであれば、たとえおおまかにでも楽譜が読めるにこしたことはありません。
それに、いつでもTab譜を用意できるというわけではありません。
楽譜を用意してもらったのに「Tab譜でないとわかりません」と、返事しなければならないことは、作曲者と演奏者双方にとってストレスではないでしょうか?
また、聴いたことがない音楽であっても楽譜を読めばメロディやリズムがわかるという点は、とても大きなメリットだといえます。
楽譜は難しいものであると考えがちですが、それぞれの記号の意味さえ正しくつかむことができれば、楽曲をより正確に演奏することができるようになります。
そして、自分が作曲する側になったときには、自分の曲を演奏者により深く理解してもらうことにもつながるのです。