『月とあたしと冷蔵庫』とは
いきものがかりの2枚目のアルバム『ライフアルバム』に収録された『月とあたしと冷蔵庫』です。
『茜色の約束』や『花は桜、君は美し』などが収録されているアルバムでもあります。
いきものがかりが世に知れ渡った頃に発売されたアルバムなんですね。
作詞作曲は山下穂尊が担当
『ありがとう』や『SAKURA』など、皆さんがよく知っているいきものがかりの曲を制作しているは水野良樹さんです。
そしてこの楽曲『月とあたしと冷蔵庫』はいきものがかりのアコギとハープを担当する山下穂尊さんが制作されております。
水野良樹さんの曲が有名ですが、実はファンの間などでは山下穂尊さんの曲も話題なんです。
いきものがかりの発起人はこの山下穂尊さんだったって皆さん知ってますか?
ゆずにハマった山下穂尊さんが水野良樹さんを誘うことがいきものがかりの最初だったんですね。
また、作詞にはボーカルの吉岡聖恵さんも参加しております。
物語を語る吉岡聖恵
いきものがかりは、水野良樹さんや山下穂尊さんが作りだす物語を吉岡聖恵さんが語りという感じだと私は思っております。
そう、3人で物語を紡いでいるんです。
だからたくさんの人の感情を動かすんだと思います。
そして『月とあたしと冷蔵庫』は、吉岡聖恵さんは物語の語りだけにとどまらず、物語の制作にも携わっているんです。
脚本・演出・主演女優を務める吉岡聖恵さんが見られる楽曲でもあるんです。
”わたし”ではなく”あたし”
歌詞の中の一人称は”あたし”になっています。
それでその頃のいきものがかりの他の曲を見てみても”あたし”になっています。
”あたし”を調べてみると、東京の下町や花柳界の女性が使う言葉で、また子供が使う言葉でもあるそうです。
歌手も昔でいうところの芸者であるので、そういう意味で使っていると思いましたが、そうでもないようです。
なぜなら、2009年の9月に発売した『YELL』から一人称は”わたし”になっています。
その後も僕が多いですが、『ラブソングはとまらない』『あなた』も”わたし”となっています。
だから、この”あたし”は子供、少女という意味が強いのではと考えます。
吉岡聖恵さんが20代後半を迎える頃から、少女表現をやめて女性表現になっていったのではないでしょうか。
月とあたしと冷蔵庫の世界観
はぁ~とため息だけがもれる深夜過ぎのことでした。
また眠れないとベットから起き上がってキッチンへ向かいます。
”大好き”なアイスを冷蔵庫から取り出して、窓を開けます。
今日も月がきれいです。
はぁ~、またため息が漏れます。
頭によぎるのは、君が知らない女性と歩いていたことです。
モデルかよって感じのすごい大人の綺麗な女性、あの雰囲気は友達ではなさそうです。
そう考えるているとアイスが溶けてしまっていました。
はぁ~、またため息が漏れます。
君のことはすごく好き。でも不安と不満が押し寄せます。
君に会って、抱きしめてもらっているうちはそんな心を忘れられるけど、またすぐに出てきてしまいます。
だって君はそれを内緒にしているのだから。
だから君に聞いてみましょう。あの女性は誰なのですか?
でも怖い。もし彼女だったりしたら、あたし耐えられない!
それってあたしが2号さんってことですかぁ~。あり得ない!
そう考えるあたしは嫌い。でもそれがあたしなんです。
そんな嫌いなあたしにさせるのは君なのです。
でも君と一緒にいたいです。
何があっても、あの女性が恋人でも。それでも...
『月とあたしと冷蔵庫』
歌詞の意味を紡ぐ。ギターコードも公開
『月とあたしと冷蔵庫』の月とは、冷蔵庫とは何かを先に触れておきたいと思います。
月はあたしが感じている君です。
冷蔵庫は不安と不満である弱いあたしの気持ちです
月のようにあたしを照らしくれる存在である君なんです。
冷蔵庫とは生きるために必要な食糧が入っています。
でも冷たいのです。
だから前向きになれない気持ちだと考えます。
Aメロの歌詞は心理描写
D GM7 A Bm
真夜中に一人きり冷蔵庫を開けて 窓開けて虫の声を聞いて
D G
スプーンに乗せたアイスがゆっくりと溶けてゆく
A Bm7
それを見つめてたら胸がキュンとした
出典: 月とあたしと冷蔵庫/作詞:山下穂尊・吉岡聖恵 作曲:山下穂尊
まさに心理描写ですね。
君のことを考えて眠れないので、夜中に起きて冷蔵庫を開けているのです。
冷蔵庫とは、あたしの弱い気持ちです。
冷蔵庫を開けるとは、弱い気持ちがでてしまっているという心理描写です。
そしてアイスは女子が大好きな食べ物です。でも冷たいのです。
これは大好きな君だけど信じられないという意味だと思われます。
そして溶けていくということは、君が遠くに感じているとか、別れるというマイナスに考えているさまです。
だから胸が苦しくなるのです。