なぜチェスやあやとりが出てくるのか?
テレビは見飽きた
学校の終わった週末。
期待したはずのテレビは面白くなかった。
借りたマンガは全て読んでしまった。
そんな退屈を紛らわすために暇を持て余す夜を想像してみてください。
向かい合ってチェスやあやとりができる友達がいたらどんなにいいことか。
孤独と闘う思春期の若者を歌詞は表現しています。
インターネットでいつもつながっているようで実は空虚な心。
そんな無機質な心理状態です。
LINEをする友達も少ない
テレビもマンガも一人でできる行為です。
そこで考えたのがLINE。
たとえ海外にいても友達とおしゃべりができます。
つまり一人から二人になるわけです。
しかし、友達のところをタップしても数人しかません。
そうそう都合良く、自分の暇な時間と合うわけがないのです。
こういうときの時間は早くもなく遅くもなくただ時を刻みます。
部屋には秒針の音が聞こえるだけ。
LINEをしても返ってこない。
焦りが感じられます。
シンプルな楽器構成
アコースティックギターとドラム
歌が入ってからはアコースティックギターとドラムがメインです。
メロディーはNMB48のTeam BIIの歌声。
リズムはアコギとドラムが刻んでいます。
たまにエレキギターが色をつける「職務質問」。
ゆったりとした曲にはシンプルな楽器がよく似合います。
キーボードが入ってくれば未来的なイメージ。
ベースが加われば、男っぽく、たくましい曲に変化するでしょう。
チェスには引き分けがある!?
さらっとMV「職務質問」に登場するチェス。
日本の将棋に似たボードゲームです。
異なるのは取った相手の駒を使えないこと。
つまり互いの駒はどんどん減っていきます。
そのため合計が4つぐらいになると勝負がつかなくなります。
故に引き分けとなります。
このように引き分けという結果もあり得るチェス。
勝ち組だ、負け組だと騒ぎ立てずに引き分けでもいいじゃないか?
そんな意図がMV「職務質問」にあるようにも感じます。
単にパジャマがヨーロッパ風だからチェスにしたのかもしれませんが。
職務質問された主人公は?
コンビニや路地裏に向かう
家にいてもつまらないので外へと飛び出した主人公。
コンビニで時間をつぶし、路地裏をウロウロしようかと思案します。
夜中に徘徊していれば制服警官に職務質問されるかもしれません。
”ショクシツ”されたら、何と答えようか?”
主人公は考えます。
下手な答えでは納得してくれないかもしれません。
そこで考えたのが次の案。
「道に迷っただけです。僕はどっちに向かって生きていけばいいのでしょう?」
明らかに迷走しています。
本当の方角ではなく、人生の航路を決めあぐねているのです。