流恋草とは
「流恋草」とは、演歌・歌謡曲歌手香西かおりさんの三枚目のシングルで1991年に発売されました。
切ない大人の恋を歌う香西かおりさんの声は情緒があり、歌謡曲でしか出せない味があります。
古風な雰囲気と、どこか懐かしく思える歌謡曲。
「お酒ください」の言葉のうちに、いろんな思いを込めています。
もしかしたらあなたも体験したことがあるかもしれない気持ちも隠れているのかもしれません。
それはどんな意味なのか、解説していきましょう。
淋しいと伝えられない
涙でも癒せない
流す涙は乾いても
淋しい心はかくせない
出典: 流恋草/作詞:里村龍一 作曲:聖川 湧
愛しい人を思って人知れず泣く涙は隠せるけれど、心はそうはいきません。
恋しく思う気持ちは泣いても流れていってくれない。
それが遊びの恋ではないからこその心情でしょう。
周りには大丈夫と気丈に振舞っても、胸の内の辛さは滲み出るもの。
愛しい人を失った時、普段通りにいられるでしょうか。
一途な気持ちは時に自分ではどうにもできないものです。
制御できない恋慕というものではないでしょうか。
そんな少し弱い女心を感じさせられます。
星すらも
星も見えないこの街で
あなたしかない私
出典: 流恋草/作詞:里村龍一 作曲:聖川 湧
人工的な明かりで星空は見えなくなっている今。
そんな明るい街は人が沢山暮らしています。
人は沢山いても自分の隣にいてほしい人は隣にいない。
友人がいないわけではない、ただ今一番傍にいてほしい人は違うんです。
愛しい人がいないことに漠然とした淋しさを感じることもあります。
親しい友人といても紛れない気持ちは経験あるのではないでしょうか?
愛しい人でしか満たされない心は満たされることはありません。
苦しいほどに愛した心、時が解決してくれるのを待っているしか出来ないのしょうか?
お酒をください
あなたがいい
あゝ お酒ください
あゝ 寒い胸に涙が凍る心が燃える
あなたが欲しい
出典: 流恋草/作詞:里村龍一 作曲:聖川 湧
酔えばこの胸の切なさを忘れられるのでしょうか。
お酒が喉を通る時に焼けるような感覚のような、心にも焼けるような熱い気持ち。
愛しい人がいる時は心も熱くなることもあります。
しかし去ってしまった愛しい人を思うと、胸は冷え込むほどに冷たくなります。
切なさに沈んでしまいそうな時、お酒に頼ってしまう。
ですが、お酒でも満たされることはありません。
一番に求めているのは、他のものではなく愛しい人なのです。
こみ上げる涙とともに、愛しい人を求めてやまない。
そんな気持ちを、どうやって紛らわせばいいのか分からない。
愛しい人にほしいと言えないからこそ、「お酒をください」と言うのです。
他にほしいものがあっても言えない恋もあります。
思いが強いからこそ
ひとりが辛いこんな夜は
あなたを許せない
出典: 流恋草/作詞:里村龍一 作曲:聖川 湧