当時、人気を二分していたと言っても過言ではないhideとYOSHIKI。
YOSHIKIはレーベルを立ち上げるなど、アーティストだけではなくさまざまな才能を発揮していました。
中性的な美しさを放ち、現実離れしたキャラクターで雲の上の存在というのも納得できます。
対するhideは特徴的な赤い髪にド派手な出で立ちと、はっきり言って少々強面で近寄りがたい風貌。
「俺のファンの子達は 俺のファンのプロなんだ」
そんなファン思いのhideがファンに向けて放った言葉がこの言葉。
ファンとしてのマナーを含め、最高の褒め言葉ではないでしょうか。
何を隠そうhide自身、中学生の頃はファンクラブに入るほどのKISSの大ファンだったのです。
“ファン”ということに関してはhideのファンの子達からすると大先輩に当たるでしょう。
入会手続きを済ませた翌日から会報が届くのを待つ日々…しかも家の前で…
そんな筋金入りのファンだった経験を持つhide。
そのhideだからこそファンを思い、ファンに寄り添い、遠くとも身近なアーティストでいてくれたのでしょう。
hideの音楽への思い
「俺はロックをめちゃくちゃに引き裂くけど 決して足を向けて寝られない」
幼少期からロックに心酔し、ロックに底知れない思いを持っていたhide。
そんな熱い思いと愛情を注いでいたロックを引き裂くとは?
hideといえば先見の明を持っていたことでも知られていますが、やはり音楽に対してはズバ抜けていました。
邦・洋楽に関わらず常にアンテナを張り巡らせ、後に大人気となるバンドやジャンルもいち早くキャッチ。
その吸収したざまざまな音楽も成分となりhideの楽曲はロックの領域を超えていったのです。
hideは“引き裂く”と表現しましたが、その行為によってロックの新しいカタチを見せてくれたのだと思います。
しかしhideを創り上げてきた中心であり、hideを支えてきた柱はロックなのです。
「自分のやってることをアートって言うんじゃねぇ 音楽はただのエンタテインメントなんだよ」
自分の描く世界を表現するものとして音楽も“アート”と表現されるミュージシャンもたくさん存在しています。
hideもその手段としての音楽であったことは例外ではないでしょう。
しかしそこにアートという言葉を用いることには否定的でした。
音楽に自身の美学を投影させるだけではなく、聴く・見る人を楽しませるということを忘れていなかったのです。
hideの行った屋外イベントは、放水や花火など今でいうロックフェスさながらの演出が為されていました。
自分も楽しみ観客も楽しめる音楽。
そんなhideの音楽に私たちは魅了されていったのです。
楽曲は名言の宝庫
「また 春に会いましょう」
事実上最後の作品と言われている「HURRY GO ROUND」。
四季や人生、輪廻転生を思わせる内容なので、ネガティブに捉えられがちな部分も。
私たちの時間は足早に流れていきます。
ゴールが存在するのかも分からず、メリーゴーランドのようにまわっているのです。
悲しみや怒りも感じるのは一瞬。
喜びや楽しさも、過ぎ去れば断片化していってしまいます。
目まぐるしく巡っている時の中で自分を見失ってしまってもこのメリーゴーランドは止まることはありません。
記憶や肉体は種となり芽吹く春がやってくるでしょう。
とにかく進むのです。
そしてまた、花の咲き乱れる春に会いましょう。
さいごに
はっきり言って、書ききれません。
33年という短い生涯の中でたくさんの言葉を遺してくれました。
そのたくさんの言葉を支えに今を生きているファンも数えきれません。
先にもご紹介したとおり、hideの楽曲には心が熱くなる言葉がたくさん存在しているのです。
日常生活のなかで心が疲れてしまったそんな時、hideの言葉はあなたの味方になってくれますよ。
OTOKAKEにはhideの楽曲の内容に迫った記事がまだまだあります。
歌詞についての解説もあるので是非チェックしてみてください。
X JAPANのギタリストとして有名なHIDEっていったいどんな人? - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
ヴィジュアル系というジャンルを創り出し、90年代を代表するモンスターバンドとなった、X JAPANのギタリストとして不動の地位を築いたHIDEとはいったいどんな人なのか。 未発表曲であった「コギャル」の発売、ドキュメンタリー映画「JUNK STORY」の公開など、再び注目が集まってきている彼の魅力に迫ります!
まずはここが大前提。
hideというアーティストの魅力について語られています。