【贈る言葉（海援隊）】歌詞を解釈！初恋が元になっているって知ってた？…卒業ソングというよりラブソング

間奏を挟んでBメロのリフレインになります。

ここで繰り返すことで、Bメロが1番から通して最も言いたかった部分だと分かります。

あなたを一番愛したのは自分だと言い切っています。

恋は盲目といいますが、人を好きになった時にはそう思えるのです。

本人にとっては真剣な気持ちなんでしょうが。

他人から見れば陳腐な言葉に聞こえかねません。

若さゆえの純真な気持ちと共感できるか陳腐と捉えるか。

歌詞の読み取り方でその人の器量が問われそうな部分です。

Cメロの最後がリフレインされます。

すでにあなたの姿は見えなくなってしまいました。

あなたに「贈る言葉」も彼女には届きません。

未練が残る様に最後の繰り返しの言葉が響きます。

ここまで読んでお気づきでしょうか。

タイトルにもなっている「贈る言葉」そのものが出てきません。

これはあえて書いてないのです。

言葉を贈る状況は人それぞれ、場面によっても違います。

だから、「贈る言葉」は自分で考えてくださいという意味なのでしょう。

ここで書いてしまえば、こう言えばいいんだとなってしまいます。

それでは自分の言葉にはなりません。

他人の台詞を拝借したにすぎないのです。

たとえ人の言葉を使うにしても、自分の身についていないと相手の心には伝わらないのです。

そのためには歌詞の冒頭にあるように悲しみや苦しみを経た言葉が重要です。

「贈る言葉」は自分の言葉で語ってください。

そういう意図で武田鉄矢は皆さんに投げかけているのです。

武田鉄矢自身にとっても思い入れの深い曲なのでしょう。

ソロアルバムはもちろん、今でも海援隊のメインレパートリーになっています。

失恋の実体験から長い月日が経って武田鉄矢は、どんな気持ちを込めて「贈る言葉」を歌っているのでしょう。

いかがでしたか。

歌詞に込められた意味を知れば、聴き馴染んだ「贈る言葉」も新鮮に感じられるでしょう。

YouTubeには新旧の映像が色々あるので、歌い方の変化も含めて聴き比べてみてください。

武田鉄矢は30歳でこの歌詞を書きました。

歌詞の元になっている大学時代の失恋からずいぶん時間が経っています。

失恋した彼女から投げかけられた女々しいという言葉。

「贈る言葉」の歌詞にはその女々しさが垣間見えます。

それは武田鉄矢が女々しいというより、男性全般に当てはまります。

女々しさは女性の特質と思われがちですが、男性よりも吹っ切れるものなのです。

男の本質には女々しさがあり、それを男らしさで覆い隠している。

それが強がりというもの。

「贈る言葉」に漂う女々しさを、共感できる男性は少なくないでしょう。

歌詞の初めに出てくる季節が春という以外に卒業ソングとしての要素は見られません。

内容は失恋した男の女々しい歌です。

テレビドラマの主題歌になることで、ドラマの内容と結びついて人々の印象に刻み込まれました。

本来の歌詞の意味とは違いますが、人との別れ。

別れる人に投げかける最後の言葉。

その点では人生の重大な出来事として共通するものがあります。

武田鉄矢にとっては金八シリーズと並んで当たり役となった映画「刑事物語」。

そのテーマ曲を吉田拓郎が提供しています。

武田自身の依頼で書かれたとのこと。

他にも中島みゆきが金八シリーズのために書き下ろした曲など、海援隊を巡る記事も合わせてご覧ください。