青春のそよ風を 秋色に染めて
道行く哀愁を 抑え込みながら
混雑しすぎた色を数えて
今日はどっかに遊びに出かけよう

出典: そよ風/作詞:Yusei・Vanessa 作曲:Yusei・Vanessa

青春といえば「夏」といっていいほど、あふれ出るパッションのイメージが強いものです。

しかし君と連れ添っていくうちに、秋のような落ち着きとゆったりとした気持ちを感じるようになった主人公。

それは君への愛が形を変えたのではなく、お互いがより落ち着ける存在になったということです。

そんな2人であれば、少し物寂しい気持ちになる瞬間も乗り越えていけるでしょう。

主人公1人では見られなかった景色も、2人でならばカラフルに色づいて見えてきます。

まるでパレットをひっくり返したかのように色の溢れる毎日は、新たな発見が盛りだくさん。

その中には、今まで気がつかなかった人の優しさやあたたかみも含まれているのです。

他でもない君のおかげで、楽しく充実した毎日を過ごすことのできている主人公。

そんなかけがえのない君を連れて、今日もカラフルな街へと飛び出していくのです。

愛情と緊張が入り混じって

距離を縮めるために

外は少し寒いねって
君が言うから気づけば手と手繋ぐ
俺は手汗ばっか気にして
君の顔色窺ってるんだぜ

出典: そよ風/作詞:Yusei・Vanessa 作曲:Yusei・Vanessa

秋を越えて、ついに恋人たちが寄り添う冬がやってきました。

女の子はいつだって、愛しい彼と手を繋いでいたいもの。

しかし主人公は彼女の想いに気がつくことができず、いつだって指摘されてしまうようです。

そんな「女心」の分からない主人公のことも、彼女は愛おしいと思っている様子。

寒いからと手を差し出せば、慌てて手を繋いでくれる姿が可愛らしくも感じられます。

一方主人公はというと、触れている指先から緊張が伝わってしまうのではないかと必死になっています。

もちろん緊張は既に彼女に伝わっていると思われますが、男性はいつだってカッコよく思われたいもの。

手が触れるだけで緊張して汗をかいてしまうなんて、恥ずかしくていえないのです。

その違いが心地良い

ほらノリとかもちょっと違うかも
でもそれくらいが丁度いいのかも

出典: そよ風/作詞:Yusei・Vanessa 作曲:Yusei・Vanessa

思い返せば、主人公と彼女には似通っている部分があまりないようにも感じられます。

テレビを見ていて笑うポイントは違うし、得意なことや好きなことも共通する点はない……。

それでも一緒にいられているのは、その「違い」が心地良いものであるからに違いありません。

自分の知らなかった世界を見せてくれることで、視野が広がり生活が豊かになる……。

2人は愛し合うカップルでありながら、お互いを高め合える存在でもあるのです。

時には考えがかみ合わず、ぶつかり合ってしまうこともあるでしょう。

しかしその経験の1つ1つが、2人の絆をより固いものに成長させてくれるはずです。

2人だけの世界

実を言うと寒さは余裕だけど
冬も君と過ごせるきっかけを
駆け出しては埋まる
その距離なら近く
二人は今 in the moon
夜空に浮かぶ

出典: そよ風/作詞:Yusei・Vanessa 作曲:Yusei・Vanessa

寒いからという理由で、これまで何度も彼女に触れてきた主人公。

彼女の方も、「それなら仕方ない」と緊張を隠して手を差し出してくれていました。

しかし実際には、手を繋がなければならないほどに寒かったわけではありません。

お互いに「手を繋ぎたい」と切り出すことができずに、寒さを理由にしてしまっていたのです。

ノリの合わない2人であっても、お互いを想う気持ちに差はありません。

この広い地球に過ごしているにも関わらず、2人の間にはこれっぽっちも距離がないように感じられます。

それはまるで、この世界には2人しかいないかのよう……。

地球を飛び出し、2人のために用意された星へと降り立ったような気持ちにさせられます。

君のための今日を

哀愁を抑え込んで

SHISE【そよ風】歌詞の意味を考察!なぜそんなに嬉しそうなの?哀しさを押さえ込む理由を読み解くの画像

青春のそよ風を 秋色に染めて
道行く哀愁を 抑え込みながら
混雑しすぎた色を数えて
今日はどっかに遊びに出かけよう
その目的は君を落とすこと

出典: そよ風/作詞:Yusei・Vanessa 作曲:Yusei・Vanessa

一緒にいる間にも、2人の周りでは数々の出来事が起こっています。

それは時に喜ばしいものでありながら、時に顔を覆うほどの悲しいものであることも……。

1人では周りに影響され、同じだけのダメージを負ってしまっていたはず。

しかし2人ならば、お互いのことだけを見つめ、悲しみや寂しさを心から追い出すこともできるでしょう。

せっかく2人で過ごしているならば、考えるべきは「楽しい未来」のこと。

「君の笑顔が見たい」、ただそれだけの理由で、主人公は今日も楽しい1日を計画するのです。