何でも出来るって息巻いて
駆け出した空に響かせよう
鼓動のスピードに乗って
まだ見ぬ場所へ
目的地なんて今はまだ
言えなくたってどうだっていいんだ
足跡繋げて名前でも付けようか
出典: ノマド/作詞:錦戸亮 作曲:錦戸亮
出来ないことなんて自分には無いと自分に言い聞かせたのでしょう。
熱くなった心を抑えきれずに走り始めます。
自分の心臓の音も聞こえるくらいに興奮をしているようです。
目指すのは初めて行く初めて目にする場所。そこは目的の場所ではありません。
何を求めているのか今は決めたくない。思いのまますべてに挑んでいきたいのでしょう。
行き着く先と移動の方法を自分が決めるノマド的ライフならそれが実現可能なのでしょうか。
そして再び「足跡」が出てきます。自分が残してきたものを振り返ったようですね。
バンド活動やミュージシャン・俳優としての活躍を見ているのでしょうか。
ここまで進んできた自分の思いは過去から今この時まで途切れず続いています。
この先も音楽・仕事への熱い思いはつながっていくのでしょう。
これまでの活動に付けるのは自分の名前。
錦戸亮というシンガーソングライターがこの先を作り続けます。
挑戦は楽しむもの
頬を流れる汗 少し乾いた喉
剥がれて落ちた瘡蓋 そうだ生きているんだ
試されてるような高い壁も
心踊る さあ挑んでいこうか
出典: ノマド/作詞:錦戸亮 作曲:錦戸亮
不快に感じる汗や何か飲みたいという欲求は、生きることで起きることです。
そして傷ができても「瘡蓋(かさぶた)」になって治っていく。
身体の中に自分を治して新しいものを再び作る力が備わっていることを感じたのでしょう。
それは心の中でより強いパワーになっていくようです。
独りになるために次から次へと困難なことがあったことは間違いありません。
相手は飛び越えられないと思って様々なことを突きつけたのでしょう。
でも困難のレベルが上がれば上がるほど強まったのは「超えられる!」という可能性。
今は短い助走でも飛べると信じているのでしょう。
『ノマド』のMVをご紹介
ここで『ノマド』のMVをご紹介します。
始まりはギターのイントロと錦戸亮さんの横顔です。
そしてモノクロのまま映像は正面から捉えた表情に変わります。
色の無い中、サポートメンバーが動く姿は影絵のようにも見えますね。
タイトルをイメージした荒野のような風景が短く背景に映りました。
シンプル過ぎるほどシンプルな作りのMVです。
目からの情報より耳から入る音がすべてなのでしょう。
自然体で自分の音楽を聴いて欲しい、錦戸亮さんからのメッセージが伝わってきます。
行くところはここより上
自分から取りに行く
何でも出来るって背伸びして
掴めそうな未来に届くよう
行こう無謀だと他に
笑われていても
選択肢なんてこれまでも
これからも無数にあるんだ
右往左往するより進んでいたいから
出典: ノマド/作詞:錦戸亮 作曲:錦戸亮
数々のトラブルをクリアしたことでもっと上に行けると思い始めたのでしょう。
上に行かれるならそのまた上に行きたくなるのでしょうか、つま先立ちをして腕を伸ばします。
目指している先にあるものを自分ではつかみ取れると固く信じているのでしょう。
周りから無理だから止めればと半笑いで言われても耳を塞いで聞こえないふりです。
選ばなければいけなかったことが沢山あった時代を切り抜けてきました。
ここからも数え切れないくらい選ぶ場面があるのでしょう。
でも選ぶのは自分、上に行くためのルートも手段も無限大にあるはず。
選んだ道を前だけを見て進むのも自分です。
すべて自分がやる…今もこの先も
どこまでも行こう 何があるんだろう
高鳴る胸が背中を押すんだ
出典: ノマド/作詞:錦戸亮 作曲:錦戸亮
行先も手段も距離もすべて決めるのは自分です。
自分が選んで自分がそこで生きていくと決めればそこには責任も生まれます。
でも不安になったり諦めたりすることはしたくありません。
脈打つ音が聞こえるくらいにテンションも上がっているのでしょう。
自分で聞く自分の鼓動は自分へのエール。そして前に進むために後ろから感じた手。
すべてに心から出る熱意が込められています。