映画主題歌に採用された「はしりがき」はどんな曲?
「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」の主題歌として書き下ろされた本作。
大人気アニメの映画主題歌を担当することでも、メジャー1stシングルのということでも非常に話題になりました。
数々のタイアップ曲を手がけてきたマカロニえんぴつでしたが、映画の主題歌を担当するのは今回が初めて。
今最も影響力があるといっても過言ではないバンドと大人気アニメのコラボに注目が集まりました。
マカロニえんぴつといえば曲の予測のできない大胆なアレンジ構成が特長です。
もちろん今作でもそんな彼らの色が全開の楽曲となりました。
四拍子で進んでいたところ突然三拍子に切り替わり、また自然に四拍子に戻るというトリッキーな曲調の本作。
そういった拍子の変化にもぜひ注目してみてください。
彼らならではのトリッキーな構成はもちろん、映画の内容にも非常に寄り添ったナンバー。
彼らにしか紡げない言葉と奏でられない音で映画ストーリーに寄り添う本作は必聴です。
混沌をそのまま映像化したMVにも注目
地面からはっとりが歌いだす様子、男性が何かに追われ全力疾走している様子へと移り変わる映像。
正直何が起きているか理解ができない映像ですが、スローモーションや男性の表情にどんどん引き込まれます。
わけもわからず、ハラハラしながら手を引かれていく感覚はただMVを見ているだけとは思えないものでした。
男性の走る姿は上下左右さまざまなアングルで映し出され、画面いっぱいに臨場感が溢れます。
はっとりはMV発表後、混沌を映像化してもらったと話しており、まさに混沌で溢れる映像作品でした。
先の展開が予測できないのはまさに人生を表しているようで考えさせられる映像。
男性は必死の形相をしていたと思ったら、笑みをこぼすこともあり、その表情にも注目です。
このハチャメチャともいうべき映像をあなたはどう受け取るでしょうか。
映画と「はしりがき」の関係性
映画は学園を舞台にしたミステリーを解決していくという内容。
学生になり、少し大人になったしんちゃんたちの関係性の変化も一つの見どころになっています。
変わる環境や大人になり切れない感情と友情の間で揺れ動く彼らの心をミステリーと共に描いたストーリーです。
クレヨンしんちゃんには劇中劇の番外編アニメに「えんぴつしんちゃん」というものがあります。
映画の公開記念にえんぴつしんちゃんの新作がマカロニえんぴつを迎えアニメ化されたことも話題になりました。
同じくバンド名にえんぴつと入っているマカロニえんぴつ。
そういった意味でも非常に縁の深い関係だったといえるでしょう。
成長と友情、過去と現在などさまざまな要素が織り込まれた楽曲は映画の世界観にぴったりでした。
マカロニえんぴつ「はしりがき」の歌詞を紐解く
いつだって夢に向かって走っていい
イメージは超えられないのさ
だからこそ走るのだ 振り返らず
どう転んでもあんたはあんただ
仮面より、起こせアクション!いざゆけ
出典: はしりがき/作詞:はっとり 作曲:はっとり
自身で上限を作ってはいけない。がむしゃらに走れというメッセージから始まる最初の二行。
大人になればなるほどできないと思うことが増えていくものです。
いつの間にか、なりふり構わず走ることはどんどん難しくなってきたと思います。
そんな大人になったことへの変化に思いを馳せずにはいられない始まりです。
自分のこれまでを思わずにはいられない始まりにはぐっと引き込まれます。
そこに続く言葉は、どうなっても自分自身であることには変わりはないというもの。
考えているだけではなく、行動してしまえとメッセージは続きます。
原作と絡めた演出と愛情
叶わない夢などないけれど
出典: はしりがき/作詞:はっとり 作曲:はっとり
またしても、実現できないことはないのだからと背中を押すメッセージを歌います。
しかし、どんなに突き詰めても父には適わないという家族愛のようなものを感じます。