本気度がハンパない
I can be your hero
悪党ども Get lost!
格の違いで黙らす 俺に注意しろ
ありがちなアピールするだけじゃ
奪い取れねぇよ
全部デタラメだろ 全額 Bet
覚悟もないくせに(ワンワンワン)
出典: HERO/作詞:ZERO(YVES&ADAMS) 作曲:PUNCH SOUND
これまでの王子様感はどこへやら。
すっかりやんちゃな言葉遣いになっていますが、それでも敵は悪い奴らなんです。
つまりイカついものの、正義のヒーローであることは間違いないでしょう。
ただ正義をふりかざすだけで中身がないヒーローではない!とブチかましたいニュアンス。
「女性に対する恋心は本物」というラブストーリーが表にありながら…。
「モンエクの音楽こそ本気」という強い意志も感じられます。
ヒーローの名前は?
What? マンマミーアじゃ
済まされないかも 気をつけな
Beatの上 Killin' it!
歌うスーパーマンさ
真摯な態度に光る才能 オリジナル
一番俺が絵になる 全員 虜 bow!
出典: HERO/作詞:ZERO(YVES&ADAMS) 作曲:PUNCH SOUND
実在するヒーローの名前を引き合いに出すところがおもしろいですね。
韓国語のラップ部分はI.M自身が作詞しているので、そのアイデアが日本語詞にも表れています。
映画化もされたミュージカル「マンマ・ミーア!」はハッピーなコメディ。
こうした固有名詞を出すところがコミカルですが、おどけたふりをしながら核心を突くという高等テクニック。
ハッピーエンドのお姫様気分に浸っていると、モンエクという音楽の才能にガツンとやられるかもしれません。
再び王道アイドル路線
2番のBメロ・Cメロ部分。がっつりボーカルのサビが繰り返されます。
君は俺のもので
世界中のどこにいたって
誰といたって見つけ出して
奪い去って離さないんだよ
そう 運命の女神(venus)
その手で踊るゲームみたいだ
wow 他じゃダメなんだ
俺じゃなくちゃ
I can be your hero
I can be your hero,
I can be your man
出典: HERO/作詞:ZERO(YVES&ADAMS) 作曲:PUNCH SOUND
再び王子様とお姫様のRPGの世界へようこそ!
<離さない>のあと、「よ~そう」と文の最後と最初がつながっちゃうところが魅力。
サウンド的には変化が大きいのに、歌はつながっているわけですね。
「そこ、つなげちゃう?」みたいな驚きがあり、J-POPではなかなかない発想かと思われます。
ラップで活を入れられたにもかかわらず、心地よいメロディー展開に酔いしれることでしょう。
まさにギャップ萌えです。
圧巻のラスト
構成上3番としたラストの部分。ジュホンのラップが炸裂します。
アンチヒーローって?
俺を邪魔するなら容赦なく
bang bang bang bang
風をシュンシュン切り裂くのさ
闇夜のBATMEN
もうANTI HEROになろう
守りたいのはひとりだけ
君の瞳を濡らす奴は
綺麗に消してあげるよ
I can be your hero
I can be your hero,
I can be your man
出典: HERO/作詞:ZERO(YVES&ADAMS) 作曲:PUNCH SOUND
擬音語、実在するヒーロー名、アンチヒーローという言葉が紡がれることによって、物語の絵が浮かぶようです。
王道のラブソングのような美しいボーカルだけではなく、爆イケなラップも混ぜるという反逆ぶり。
それでもお姫様を守る<やんちゃな王子様>なので、アンチヒーローということですね。
新たなヒップホップ
「HERO」はアイドルソングでありながら、あくまでもヒップホップサウンドなところがおもしろいですね。
2010年代にブームになったトラップというヒップホップのサブジャンルを意識しているのでしょう。
本場アメリカのトラップは日本のお姫様にはちょっと怖いかもしれませんが、音楽的には最先端です。
優れた音楽も聴きたいし、王道のラブソングも好き、でも怖いのは苦手。
そんなお姫様の要望を満たしてくれるのがモンエクの「HERO」です。
新たなヒップホップの幕開けという意味では、男性の心にも響くのではないでしょうか。