傷心の彼女を一生懸命に励まそうとしています。
“Fate”は「運命」の意味。
“twist”は「ねじれる」や「すれ違う」という意味です。
つまりうまくいかなかったのは、彼女の努力不足などではなく運命のせいだということでしょう。
もうどうしようもないことを、いくら悔やんでも仕方ありません。
過ぎたことは気にせず、次に進もうと励ましていますね。
フィクションとノンフィクション
So come on, baby, come on over
Let me be the one to show you
さあ、こっちへおいで
僕がその存在になることを許してくれ
出典: To Be With You/作詞:Eric Martin,David Grahame 作曲:Eric Martin,David Grahame
ここには大事なポイントが。
傷心の彼女が次に進むべき、その相手に自分が立候補しているのです。
年下で彼女より自分が幼いことを承知していたはずの彼。
しかし彼女と付き合いたいという情熱は、誰にも負けない自信がありました。
叶わない恋と知りながらも、彼は果敢にアピールしていく。
このような歌を聴くと「自分も!」と奮い立ちそうになります。
しかしながら、エリックの実際の恋は違ったものでした。
現実は、彼女に何も言えないまま終わってしまった、片思いだったそう。
フィクションではない、リアリティを感じさせるエピソードですね。
恋がうまくいくことは稀で、だからこそ恋の歌は世の中に多く存在するのかもしれません。
みんなの恋がどんな形であれ、うまくいっていたとしたら?
この世に恋の歌はこれほどたくさん作られなったでしょう。
実際のエリックの行動にこそ共感を覚える方も多いのではないでしょうか。
サビ部分の解説
励ますつもりが…
I'm the one who wants to be with you
Deep inside I hope you'll feel it too
君と一緒にいたいと思っているのは僕なんだ
そう君に心から信じていてほしい
出典: To Be With You/作詞:Eric Martin,David Grahame 作曲:Eric Martin,David Grahame
世界的に有名な、この曲のサビ部分の歌詞です。
優しいメロディに乗せて、愛の言葉がささやかれています。
つづられているのは、これまで押し殺してきた、彼の思いの丈。
彼女が傷心しているタイミングを利用しようというわけではありません。
しかし彼女を慰めようという気持ちが高じて、つい告白に至ってしまったということもあるでしょう。
「ムードリング」が由来
Waited on a line of greens and blues
Just be the next to be with you
嫉妬と悲しみを抱えて待っていたんだ
ただ君の隣にいさせておくて
出典: To Be With You/作詞:Eric Martin,David Grahame 作曲:Eric Martin,David Grahame
サビの最後の部分です。
1行目の“greens”や“blues”という色による感情表現。
これはエリックがかつて遊んでいたムードリングというおもちゃが由来だそう。
指にはめているだけで、その人の感情によってリングの色が変わるのだとか。
緑は「嫉妬」、青は「悲しみ、憂鬱」を意味したそうです。
“be with you”は「あなたとともに」ですね。
2番からCメロにかけての歌詞解説
周りの噂を気にする必要はない
Build up your confidence
So you can be on top for once
Wake up! Who cares about
Little boys that talk too much?
自信をもってほしい
そうすればもう一度頂上へ行ける
目を覚まして!誰も気にしないさ
誰かそんなに噂する奴がいるのかい?
出典: To Be With You/作詞:Eric Martin,David Grahame 作曲:Eric Martin,David Grahame
ここから2番の歌詞です。
サビ部分での告白があった後も、なおも彼女を元気づけようとします。
どうやら彼女を悪いように噂している男たちがいる様子。
どのような理由で彼女が失恋することになったのかは明かされていません。
しかし仲間内で、彼女とその相手が何かあったことは知れ渡っているのでしょう。
そっとしておいてあげればいいのに、ひそひそと噂話をしている様子が思い浮かびますね。
それが思春期と呼ばれる多感な時期であればなおの事。
大人の配慮などとは無縁の世界で、2人についてのある事ない事が語られます。
しかし、それを気にしていては前に進むことができません。
噂話を楽しんでしまうのはある意味で人間の性ではないでしょうか。
それはそれとして割り切ってしまう姿勢も必要でしょう。
それに、噂なんて時間が経てばみな忘れていくもの。
彼女にとっては、次の恋に夢中になることが何よりなのです。