Mr. Big【To Be With You】
収録アルバム
1989年に結成されたアメリカのロックバンド「Mr.Big」。
今回取り上げる【To Be With You】は、間違いなく彼らを代表する1曲です。
収録されているのはセカンドアルバムの『Lean into It(リーン・イントゥ・イット)』。
全米で1位にも輝いたこの曲は、今でもさまざまなアーティストによってカバーされ歌い継がれています。
MVのご紹介
YouTubeにMr.Bigの公式からMVが公開されていましたのでご紹介しておきます。
列車の車内のような、不思議な形の部屋で歌うメンバーたち。
メンバー全員の見た目が端正なため、アイドル要素もあっての人気だったのかもしれませんね。
特にボーカルで作詞作曲を担当したエリック・マーティンの甘いマスクは印象的。
MVのほとんどが彼の顔のアップですが、ずっと見れいられそうです。
また、この曲は間奏のギターソロも有名。
かつてはアコースティックギターの教本によく取り上げられていた気がします。
今ではYouTubeにたくさんの教則ビデオが公開されていますね。
「これからアコースティックギターをはじめたい」という方は練習してみてはいかがでしょうか?
エリック・マーティンの実体験が歌に
Hold on, little girl
Hold on, little girl
Show me what he's done to you
待ってくれないか お嬢さん
アイツに何かされたんじゃないのか
出典: To Be With You/作詞:Eric Martin,David Grahame 作曲:Eric Martin,David Grahame
結論からいうと、この曲はボーカルのエリック・マーティンの恋の実体験を歌ったもの。
それもその恋は叶わないものだったようです。
彼がまだ少年だった頃、身近にいた年上の少女。
それが彼の初恋の女性でした。
年頃の年齢と呼ぶにはまだ幼かった頃の、淡い思い出のようです。
幼かったために、2人の関係は発展することがないまま時は過ぎてしまいました。
しかし年上の彼女のほうではいろいろと別な男との恋模様があったよう。
この冒頭の部分でも、他の男によって傷心してしまっている彼女にこう声をかけています。
どうしたの?一体何があったの?というように。
Stand up, little girl
Stand up, little girl
A broken heart can't be that bad
元気を出してよ
失恋も悪いことだけじゃないはずだよ
出典: To Be With You/作詞:Eric Martin,David Grahame 作曲:Eric Martin,David Grahame
やはり“little girl”とされていることから、年上とはいえ相手もまだ少女なのでしょう。
その少女よりも年下の彼はかなり幼い印象になります。
それほど幼いながらも、この2行目のようなとても大人びた一言が飛び出します。
まるでこれまでに何度も失恋してきたような発言に驚いてしまいそうです。
しかし、よく考えてみると彼は常に失恋の日々だったのではないでしょうか?
恋が叶うはずもないという考えに支配されながら、彼女と友達として過ごしていた日々。
これはまさに彼の失恋の日々です。
ある意味、年上の彼女よりも失恋に関しては経験豊富だったのかもしれません。
恋が叶わないという無念な気持ちと常に向かい合ってきた彼だからこそ、この言葉が言えたのでしょう。
幼いながらも、失恋が彼を成熟させてしまいました。
だけど彼は「悪いことだけじゃなかった」と思っています。
そのことが、歌詞を読む私たちにとって唯一の救いであるように思えますね。
彼女の次の彼氏に立候補!
運命の巡りあわせ
When it's through, it's through
Fate will twist the both of you
もう過ぎたことさ 過ぎたんだ
運命がすれ違ってしまっただけさ
出典: To Be With You/作詞:Eric Martin,David Grahame 作曲:Eric Martin,David Grahame