宗教を焼却し、孤独を受け入れる。
組織を解体し、超越した個の先ではじめて連帯する。
出典: 訓告/作詞:GEZAN 作曲:GEZAN
「訓告」での一節でも、宗教や組織を消し去り原始的な部族としての繋がりが強調されています。
プレイリストに残すべき音楽とは?
ここまで、理想への進化を阻む3つの「神」の存在を述べました。
神殺しのDUB
出典: 訓告/作詞:GEZAN 作曲:GEZAN
神殺しという言葉から、「DUB」こそが理想へ向かうための唯一の手段のように語られています。
さらに「訓告」の次のような歌詞にも注目してみましょう。
2000年代を生きる者にもしこの声が届くなら、レベルミュージック以外の音楽をプレイリストから削除せよ
出典: 訓告/作詞:GEZAN 作曲:GEZAN
反逆の意味を含んだレベルミュージックだけが、現代社会を打破する力があると述べているのです。
「狂(KLUE)」でGEZANが目指す世界観
構造の根本的な破壊
宗教や組織、音楽の主流であるシティポップは、人間が神に支配されずに生きるために否定しなければなりません。
「狂(KLUE)」収録楽曲内に革命という言葉が散見されます。
抜本的な変革をもって既存構造を破壊し「時代を変える」ことこそが、このアルバムの世界観だといえます。
しかしながら、時代を変えるというのはそう簡単なことではありません。
しかし、その革命の様子とその後の理想的な社会を思い描くことは、誰でも可能なことではないでしょうか?
GEZANのユートピア
Everything will be well beyond the nights
混乱と生きた日々に幸せになる
それがレベルだよ
出典: I/作詞:GEZAN 作曲:GEZAN
ここでは攻撃的な雰囲気は感じられず、心静かにGEZANの中で思い描かれるユートピアが現われています。
全てのものが満足して夜を越えられる世界になることこそが、彼らにとってのユートピアなのです。
東京 言葉にした最初のイメージ
夢の墓場 ビルの墓跡 曇天の空 そうじゃなくて
君と歩くいつもの帰り道であるべきだから
出典: 東京/作詞:GEZAN 作曲/GEZAN
本題の楽曲「東京」にある一場面です。
これこそが真にGEZANが目指す東京であり人と人とが生きるコミュニティのありようだとうかがえます。