みんなの味方!
子供たちを夢中にさせて離さないアンパンマン。
顔がアンパンで作られているという伝説のヒーローです。
その真丸で優しい顔は、子供たちに愛され続けています。
今では幼児教育向けのアニメやコンテンツが大量にあります。
しかし、ひと昔前まではそうではありませんでした。
3歳児以下を対象にした童話を開拓したのがアンパンマン。
やなせたかし先生がキャラクターに息を吹き込んだのです。
その革命は伝説的ともいわれています。
アンパンマンのオープニングソングになったのがこの曲。
口ずさめない子供はいないのではないでしょうか?
母親や父親も一緒に歌えるロングヒットソングです。
一見シンプルな歌詞でも、深いメッセージが込められています。
この歌詞でやなせたかし先生が伝えたかったことを考察していきます。
深すぎる意味が込められた1番
生きることを肯定した歌詞
それは、さっそくこの曲の歌詞を見てみましょう。
そうだ うれしいんだ いきる よろこび
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
この曲は明るい雰囲気からスタートします。
生きることへの讃歌だと、最初に示しているようです。
子供たちが歌えるように、歌詞は平仮名で書かれています。
作詞を担当したやなせたかし先生の優しさが伝わってきます。
命があることに感謝できる人に育ってほしい。
そんな願いがこめられている気もします。
どんな悲しみがあっても
たとえ むねの きずが いたんでも
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
強く生きていくことが求められる現代。
次世代を担う子供たちは、たくましくあるべきだ。
そんなメッセージにもとれる部分です。
悲しい思い出を背負うことがあります。
それでも、命ある限り生きていかなければならない。
辛い出来事があっても、人生は素晴らしいものだから。
そんなふうに言い聞かせているように思えます。
大人が聴いてやっと意味がわかるフレーズです。
子供向けとは思えない少し暗い歌詞が印象的です。
そのため、アニメのオープニングで1番は流れません。
存在意義を問う
なんの ために うまれて なにを して いきるのか
こたえられない なんて そんなのは いやだ!
出典: アンパンマンのマーチ/作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし
この部分では、生きる理由を自問自答しています。
どうして生きているのかわからない。
そんな状態のまま一生を終えたくない。強い意志を感じます。
自分の存在意義について考える瞬間が誰しもあります。
しかしそれは、思春期になってから悩むような内容です。
この部分だけ見ると、幼児向けとはとても思えません。
深いメッセージ性があり、大人が聴いても考えさせられます。