楽曲「華麗なる復讐」
アルバム『MOMOIRO CLOVER Z』収録
ももいろクローバーZ(以下ももクロ)の「華麗なる復讐」はアルバム『MOMOIRO CLOVER Z』に収録されています。
聴いていると元気を貰える楽曲が多いももクロですが、これはタイトルがかなり衝撃的です。
テーマは復讐なのですが、他人を恨み陥れる復讐とは意味が違います。
ここでの復讐の相手は自分自身なのです。
ミュージカルのような壮大なメロディーは自分自身の中にある何かと戦っているように聴こえてきます。
また、歌詞の意味によって歌い方を変えているのも特徴です。
ももクロの新たな挑戦
ももクロが楽曲に復讐というテーマを掲げる理由…。
それは彼女たちが今の環境からレベルアップしたいタイミングだったのではないでしょうか。
過去の自分を越えていかなければ新しい自分に出会うことはできません。
ももクロの過去の楽曲がどんなにロングヒットをしていようとも、彼女たちは新曲を発信し続けています。
昔の栄光に囚われることなく常に前進している様子をこの楽曲から感じることができました。
ただ、今は戦うときなのです。
過去の自分を越えるためには昔の自分のことを受け入れて向き合わなければなりません。
たとえ過去の過ちを記憶から消し去ったとしてもそれはいつか自分自身を苦しめるのです。
誰にでも共通していることだからこそ「華麗なる復讐」の歌詞はリアルに聴こえてくると思います。
歌詞と連動したストーリー仕立てのMVをチェック
![](https://img.youtube.com/vi/lw6ioLQ_uGc/0.jpg)
白い服を着た神父、そして黒い服を着た謎の男の2人がこの物語を展開していきます。
舞台は教会です。
十字架に祈りを捧げる神父の背後から忍び寄る黒い服の男。
顔が見えないくらい深くフードを被り、椅子に座りました。
人の気配に気づいた神父は黒い服の男に近寄り、話を聞こうとします。
しかし男の顔を見て彼はとても驚きました。
黒い服を着た謎の男は自分と瓜二つだったのです。
これが意味するものとは一体何なのでしょうか。
歌詞と連動している映像を詳しく解説していきます。
復讐すべき相手とは?
本当の敵は自分自身
自分自身のピュアでまっさらな心、そしてその裏に潜む腹黒さをこの映像で表現しています。
白い服を着た神父は清さを表しており、正反対の黒い服の男は心の中の闇を表しているのです。
人間の二面性をリアルに感じることができる部分でもあります。
心を入れ替えて新たな一歩を踏み出そうとしていても、自分の過ちが足を引っ張るのです。
MVでは必死で逃げる神父の様子が描かれています。
でも逃げるだけでは何も解決しません。
たとえ一度逃げきれたとしてもまたいつかその過去が自分の心を苦しめていきます。
乗り越えなければ同じ毎日が待っている
楽曲が1番から2番に変わっても映像は同じことの繰り返しです。
つまり自分自身という敵に勝利しない限り、人生でも同じことが繰り返されてしまいます。
神父は自分の心の闇とまだ向き合うことができていません。
だからそれを恐怖と感じ、ひたすら逃げ続けているのです。
時間は確実に経過しているはずなのに同じ場所から進むことができない…。
目の前に立ちはだかる自分という壁を乗り越えていかないとレベルアップは不可能です。
歌詞にも自分の弱さを認められない葛藤が描かれています。
もしも他人と勝負することになったのならば、まず初めに相手の弱点を探すでしょう。
自分自身と戦うときも同じです。
相手が自分ならば自分の弱点を知る必要があります。
つまり自分VS自分の戦いに勝つということは、自分の弱さを認めることと同じなのです。