この曲には、こんな歌詞が出てきます。
僕らは悲しみに暮れても 喜びに導かれてる
今を生きている 君と歩いてる
出典: Lotus/作詞:Soluna 作曲:iiiSAK,HYDRANT
主人公を取り巻く過酷な環境。そのなかでも喜びを感じる強さをもっている。
人生で困難な時を経験している人にとって、胸打たれる歌詞でしょう。
現代社会を生き抜く私たちに、強く生きることを提唱するかのようです。
Lotusという曲名にぴったりのフレーズです。
主人公は何と戦っているのでしょうか?考察をもっと深めていきます。
主人公が戦っている世界について
2011年3月11日に起きたこと
この曲がリリースされた2011年2月23日。それからわずか数週間に起こった出来事があります。
それは、3月11日の東日本大震災。日本中が悲しみと不安でいっぱいになりました。
多くの人の命が、自然の脅威によって奪われていく。誰も予測できない瞬間でした。
絶望で苦しむ人々の心を強く励ましたのが、この曲の存在でした。
偶然のタイミングで発売されたのは、音楽の奇跡としか言いようがありません。
こんな歌詞があります。
手にしたもの 無くしたもの 全てにきっと 意味があるから
出典: Lotus/作詞:Soluna 作曲:iiiSAK,HYDRANT
主人公もまた、大切な何かを失った人物です。そのやり場のない怒り。どうしようもない悲しみ。
辛い現実と、必死で戦っているのです。
それをこのように表現しています。
今でも蘇る記憶は、傷だらけでガラスのようで
出典: Lotus/作詞:Soluna 作曲:iiiSAK,HYDRANT
今にも崩れ去りそうな苦しい記憶を抱えているのがわかります。
泣かない主人公
曲の冒頭には、こんな歌詞があります。
誰も知らない 知られてはいけない その瞳の奥
涙を隠してる
夢のように 時間を止めて 悲しみをそっと
眠らせたまま
出典: Lotus/作詞:Soluna 作曲:iiiSAK,HYDRANT
主人公は、悲しみを抱く自分を見せないようにしています。
それは、この曲が主題歌だったドラマの主人公を彷彿とさせます。
相葉さんが演じた、バーテンダーです。
バーテンダーは、迷いや悩みを客の前では絶対に見せません。
居心地の良い空間を提供するのが彼らの使命だからです。
それを象徴する歌詞がこの後も続きます。
この曲の歌詞は、ドラマと強い関連性を感じます。
バーテンダーで見せた相葉さんの強い意志
過去も未来も かき混ぜるように
太陽が昇り始めた空へ
出典: Lotus/作詞:Soluna 作曲:iiiSAK,HYDRANT
太陽が昇り始める夜明けに、マドラーをかき混ぜる。
先ほどと同様に、ドラマ「バーテンダー」を象徴する歌詞です。
このドラマの主人公である佐々倉を演じたのは相葉さんです。
楽曲にもドラマにも、並々ならぬ気持ちをこめていたでしょう。
相葉さんが前回主演したドラマ「マイガール」は視聴率が暴落。
当時、打ち切りが囁かれていたようです。
次はもう失敗できない。背水の陣で臨んだのが今作。
相葉さんはアルコールが飲めないのにバーテンダー役に抜擢。
演技指導を仰いだのが、俳優の向井理さんです。
彼はバーテンダーの経歴をもつ、相葉さんの友人の1人。
その努力もあって、このドラマは成果を残しました。
深夜ドラマにしてはなかなか数字が良かったのです。
相葉さんこそ、逆境のなかで戦った1人ではないでしょうか?
そういった背景も考えながら聴くと、曲に深みが出ます。
メンバーたちが音楽番組で着ている衣装にも注目です。
全員がバーテンダー姿でクールに踊っています。
ぜひチェックしてみてください。